【破産】青森県の老舗ホテル「青森国際ホテル」、青森地裁に自己破産を申請 負債総額16億円

青森県青森市にある老舗ホテル「青森国際ホテル」を運営する国際ホテルは 5 月 25 日、青森地裁に自己破産を申請したことが東京商工リサーチやの調べで明らかになった。負債総額は約 16 億円。帝国データバンク青森支店によると、従業員 78 人は全員解雇となった。

青森国際ホテルは、総客室数 67 室、1948 年開業の老舗ホテル。青森駅から徒歩 5 分と交通の便がよく官公庁街や繁華街に近いことからビジネスや観光目的で利用されることが多く、宿泊のほかにもブライダルやレストランとしても人気を集め、2001 年3月期には約 16 億円の売上高を計上。

しかし、近年は周辺の競合ホテルとの競争が激化するほか、冠婚葬祭の簡素化により業況が悪化し、建物改装による借入金も負担となっていた。

これを受けて、2011 年 7 月に会社分割により国際ホテルを設立し事業を移管。旧:国際ホテルは(株)MS商事に商号を変更し、2011 年 11 月に特別清算開始決定を受けた。

その後、当社は債務を圧縮し再建を図ってきたが、2020 年に新型コロナウイルスの感染拡大により宴会や宿泊のキャンセルが相次ぎ、2020 年 3 月と 4 月の売上が激減。緊急事態宣言の全国拡大を受けて、同ホテルは、4 月 21 日から全館休業していたが、資金繰りの急速な悪化に伴い、今回の事態となった。

なお、土地と建物については、ホテルや飲食店の運営、給食業務、施設管理業務などを手掛ける城ヶ倉観光が 5 月 20 日付で買収。ホテルとレストランは元従業員 10 名を再雇用し、営業を再開する方針。

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2020年6月30日


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