【図解】住宅宿泊事業法(民泊新法)の届出件数ランキング(都道府県別)

6月15日に住宅宿泊事業法が施行され、従来の旅館業法の許可を取得せずとも届出を行うことで民泊の営業ができるようになった。観光庁が明らかにした7月29日時点の民泊届出状況によると、民泊届出件数は6,603件(民泊受理件数:5,235件)に達する。

同法施行前に約56,000あった民泊物件のうち約1割にあたる施設でしか届出が進んでいないという課題はあるものの着実に件数は伸ばしつつある。(※民泊市場のリサーチ・調査を手掛けるメトロエンジン株式会社が提供する民泊ダッシュボードによる)

観光庁の公表データを基にAirstairで集計した全国の民泊届出件数は、同法施行6月15日の3,728件から約7月27日時点に6,603件と約3,000件その数を伸ばした。毎月約2,000件~3,000件のペースで届出件数を伸ばしているがその伸び率は落ち着きつつあるようだ。

観光表の公表データを基に1日あたりの平均届出件数を算出したところ、1日145件の届出があった同法施行直前の6月9日~6月15日をピークに届出件数は落ち着きつつあり、7月14日~7月27日での1日あたりの平均届出件数は52件まで落ちている。

1日あたりの届出件数が20件まで落ちつくと仮定し今後の民泊届出件数を予測すると、2018年12月末時点で全国の民泊届出件数は11,000件程度となり、同法施行前に約56,000あった民泊物件のうち約2割に達する見通し。

※観光庁の公表データを基にAirstairが作成。1日当たりの届出件数が6月8日~6月15日の期間をピークに減少傾向にあるのを考慮し、10月以降は1日20件の届出件数のまま推移した場合の予測値

 

民泊届出件数、トップは東京都の2572件が最多

観光庁が発表した7月29日時点の民泊届出状況を基にAirstairが都道府県別に再集計した民泊届出件数ランキング(都道府県の件数に保健所設置市及び特別区を含む)によると、全国トップは2,572件の東京都で次いで1,131件の北海道、418件の大阪府が続いた。

民泊新法施行前は東京都と大阪府に民泊物件が集中していたが、北海道は札幌市が大きく民泊物件を伸ばし全国届出ランキングで2位にランクインとなった。

北海道が届出件数ランキングで上位になった背景には、東京や大阪などの都市部に比べ物件の取得費用が抑えられるのに加え、夏休みや紅葉、雪まつりなどの繁忙期と閑散期の間で差があり繁忙期中心に貸し出すことで収益が見込める点が挙げられる。

※本データの都道府県別民泊届出件数には保健所設置市及び特別区を含む

一方で民泊届出件数で件数が伸び悩んでいるワーストランキングでは、最も件数が少なったのは4件の秋田県で、次いで5件の鳥取県、福井県、山形県、7件の石川県が続く形となった。民泊については東京23区や北海道(札幌市)、大阪市など都市部に多く集中しているようだ。

※本データの都道府県別民泊届出件数には保健所設置市及び特別区を含む

なお、届出件数に対する受理状況を示す民泊の受理率については6月15日時点と比べると改善傾向にあり、35の都道府県で受理率8割を超える。しかし未だに受理率が5割を切る自治体もあり受理率ワーストトップの兵庫県は46.7%、次いで京都府の受理率は47.1%だ。

兵庫県(神戸市、姫路市、西宮市、尼崎市、明石市を含む)は全国的にもっとも厳しい条例を制定している自治体で、住居専用地域及び小中高校などの教育施設の周辺では民泊を全面的に禁止。

京都府も兵庫県ほどではないものの、住居専用地域の民泊営業を、閑散期にあたる1~2月の約60日間のみに制限する民泊条例を制定するなど非常に厳しい対応を取っている。民泊届出の受理率には自治体ごとの民泊に対する考え方が色濃く反映されているようだ。