大阪府の民泊物件数は2016年8月に10,000件の大台を突破し10,554件になったことがメトロデータでわかった。都道府県別の物件数では東京都に次ぐ全国第2位となる。
大阪府の民泊物件数は、毎月前月を上回って成長を続けていたが2016年5月に初めて減少。4月に大阪市の民泊ホスト3人が旅館業法違反の疑いで書類送検され、4月スタートの特区民泊も加わり様子見ムードが広がったと見られる。しかし5月以降はV字回復をみせており物件数は増加に転じていた。
物件数の増加に伴い稼働率は落ちているのだろうか?メトロデータによると、物件数は2015年の8月と比べると約4倍になっているがそれでも稼働率は上昇。10月31日から大阪市では特区民泊がスタートし今後6泊7日以上という日数要件も緩和される。
現状は旅館業の許可を取得せずに営業する無許可営業のホストは現状大半を占めると見られるが、大阪市の特区民泊を皮切りに民泊の合法運営化が加速する可能性も考えられる。
稼働率、売上ともに右肩上がり
2015年8月に2,688件だった大阪府の民泊物件数は、1年後の2016年8月には約4倍に当たる10,554件へと拡大。物件の供給量は一気に増加している状況がうかがえる。物件の増加に伴い心配されるのが稼働率が売り上げだ。
これだけ急激に民泊物件数が増加すれば、ホスト間の競争激化で稼働率や売り上げは下がると考えるのが一般的だ。しかし、メトロデータにて大阪府の全物件の平均稼働率と平均売上を見ると、いずれも右肩上がりに推移していることがわかる。(下図)
客室単価は季節変動が大きくやや右肩下がりに推移しているが、売り上げでみると右肩上がりになっている。物件の供給量は去年に比べると大幅に増えたにもかかわらず、稼働率や売り上げは右肩上がりに推移しておりまだまだ民泊市場のポテンシャルはあるといえるだろう。