大阪市が未届けの民泊を一掃 府警と連携して4月に「撲滅チーム」発足へ

大阪市は3月15日、「違法民泊撲滅チーム」を4月に発足させると発表した。大阪府警や府庁、市内の各区長らと連携を強化しながら、未届けの民泊施設情報を共有。悪質な民泊事業者は摘発の対象とし、安心・安全な合法民泊を増やすことを狙う。

「違法民泊撲滅チーム」は、吉村洋文市長をトップに4月立ち上げを目指す。各部局間の垣根を取り払い、横断的に組織間で情報を共有。行政指導を通して合法な民泊事業への誘導を第一に、未届けの民泊排除を目指す。

行政指導に従わない民泊事業者には、府警と連携しながら取り締まりや摘発など、監視体制を強化させる。Airbnbによると2018年2月時点で大阪市内に約14,300のアクティブリスティングが存在している。

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大阪市、規制強化の方向に民泊条例を修正

大阪市は当初、民泊の営業に対してエリアや日数での規制をかけない方針となっていたが、死体遺棄事件を受けて規制強化に踏み切ることもあった明らかになった。

大阪市の住宅宿泊事業法に関するページでは、住宅宿泊事業の届出を検討しているホストに対し、「法令施行日時点では届出要件を満たさなくなる」可能性に関する注意喚起を行っている。

【大阪市の民泊条例修正案の内容】
・住居専用地域で幅員4m以上の道路に面していなければ全面的に禁止
・小学校周辺100m以内では月曜正午~金曜正午の平日営業を禁止

3月15日から住宅宿泊事業法の届出受付がスタート。2019年にはラグビーのワールドカップ、20年には東京五輪・パラリンピックの開催を控え、今後も訪日外国人の増加が見込まれる状況だ。

今後も増加が見込まれるインバウンド情勢を背景に、大阪市は「違法民泊撲滅チーム」で市内に点在する未届けの民泊施設を一掃し、必要な届出や許可を取得した民泊施設の増加を加速させる。

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