民泊規制なしの大阪市、一転して民泊の全面禁止を含む規制強化で修正条例可決へ

6月に迫る住宅宿泊事業法施行を前に大阪市は27日、住居専用地域や小学校の敷地の周囲100メートル以内などで全面禁止を含む一定の規制を設ける内容を定めた民泊条例の修正案を可決成立した。

《参考資料》大阪市住宅宿泊事業条例案大阪市住宅宿泊事業条例案(修正案)

住宅宿泊事業法第18条では、住民の生活環境の悪化を防止するため、合理的に必要と認められる限度において、独自の条例により、区域を定めて住宅宿泊事業(民泊)を実施する期間を制限することができる。

他の自治体では、住居専用地域において平日の民泊営業を禁止するなどの動きが見られたが、大阪市は当初、民泊の規制を行わない数少ない自治体の一つだった。

しかし、昨今民泊を舞台とした事件が相次ぐ中で議会からの規制強化の声も強まり、一転して住居専用地域での民泊営業を一切禁止することを含む規制強化の修正案で本日可決された。

【大阪市の民泊条例修正案の内容】
・住居専用地域(幅員4m以上の道路に面する区域の場合を除く)では、全期間、全面禁止
・小学校周辺100m以内では月曜正午~金曜正午の平日営業を禁止

※いずれも家主居住型の住宅宿泊事業を除く

 

大阪市では、違法から特区民泊による合法化が加速

内閣府地方創生推進事務局によると、大阪市の特区民泊の部屋数が2月28日時点で1年で4倍となる約1,500室にまで急増していることが明らかになった。

大阪市は2018年4月に府市合同で「違法民泊撲滅チーム」を発足。大阪府警や府庁、市内の各区長らと連携を強化しながら未届けの民泊施設情報を共有し、悪質な民泊事業者については摘発の対象とするなど対策を強める。

一方で、期待されていた大阪市の住宅宿泊事業条例は、住居専用地域や小学校の敷地の周囲100メートル以内などで全面禁止を含むルールを伴うなど厳しい状況だ。

このため、大阪市では、年間180日以内での営業しかできない住宅宿泊事業法ではなく、特区民泊施設が増加することが確実視されており、今後もこの数を増やしていくことになりそうだ。

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