Airbnb、Booking.com、TripadvisorなどOTAが「タビナカ体験」を強化 検索大手グーグルも本格参入

民泊仲介サイトのAirbnb(エアービーアンドビー)は、2016年に民泊ホスト向けの招待イベントの中で体験サービスを開始することを発表。その後、東京や大阪などを含む世界の主要都市を中心に体験サービスを拡充させてきた。

Airbnbが開始した体験とは、ワークショップやお気に入りのエリア散策などでホストが地元の魅力を伝える手作りのアクティビティサービスのこと。従来のツアーなどとは異なり、個人が企画するより地元に密着した体験サービスを楽しめるのが魅力だ。

Airbnbで提供されている体験サービスには地元の人々による料理教室やダンス教室、ミニコンサート、サイクリングツアー、フォトセッションなど、さまざまな「体験」が提供されており、世界中に3,100件を超す「体験」掲載件数がある。

 

Booking.com、TripAdviorも体験サービス強化へ

このような体験サービスについては、Booking.com(ブッキング・ドットコム)やTripAdvior(トリップアドバイザー)などオンライン宿泊予約サイトもサービス強化に乗り出している。

ブッキング・ドットコムは2016年7月からBooking.comで宿泊予約したユーザー向けに周辺地域のアクティビティを提案するサービス「ブッキング・エクスペリエンス」を開始し、2018年5月11日には東京都内の旅行者向けに提供すると発表

さらに同社は2018年4月26日に体験アクティビティや現地ツアーのSaasツールを提供する「フェアハーバー(FareHarbor)」を買収し体験サービスをさらに強化する。

Tripadvisorも体験アクティビティや現地ツアーの予約サービスを提供する「ビアター」(Viator)の名称をトリップアドバイザー・エクスペリエンス(TripAdvisor Experiences)に変更。知名度のあるTripAdvisorのブランドにサービス名称を統一することで利用者の増加を狙うとみられる。

Airbnbは民泊仲介サイトという枠組みを超え、ユニークな宿泊施設やデザイナーズホテルなどの掲載を促進するなど徐々にOTA寄りのサービスや体験サービスの強化を行う。

一方で、OTA各社も急速に利用者を伸ばすAirbnbを意識し民泊施設用のカテゴリの新設や体験サービスの強化を行うなどしており「Airbnb vs OTA」の競争は今後も激しさを増していくことになりそうだ。

 

検索大手グーグルもタビナカ体験へ本格参入へ

検索大手のグーグルは、旅行者向けに体験アクティビティの検索・予約サービス「Touring Bird」をモバイル専用で試験的に開始している。このサービスは、勤務時間の20%を本来の業務とは異なる新規事業に使ってよいとする「20%ルール」の中で作られたもの。

これまでタビナカ体験を本格的に開始していなかったグーグルが体験アクティビティプラットフォーム事業を行う「Peek」(ピーク)との提携を機に動き出した。

Peekは体験アクティビティのプラットフォームサービスで観光ツアーやアウトドアアクティビティなど観光客向けのタビナカ体験の検索・予約サービスなどを提供する。

グーグルはPeakとの連携により検索やマップなどから予約ができる「Reserve with Google」(日本未展開)との連携を通じて体験アクティビティがグーグルから予約できる世界を目指すようだ。



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