国内旅行予約サイトの楽天トラベルは、コロナ禍で生まれた旅行者の新たな需要に関して行った調査の中で、次回の国内旅行先について全体の3割が居住地と同じ都道府県を旅行先として選ぶと回答したと発表した。
楽天トラベルは、2020 年 5 月 21 日から 5 日間で楽天トラベルメールマガジン会員 2,783 名を対象に旅行に対する意識調査と予約傾向に関する調査を実施。
本調査調査によると、コロナ前後で、食べ歩きや絶景を楽しみたいといった旅行体験の需要は大きく変わらない一方で、旅行先までの距離や宿泊施設に求める条件、注目される宿泊プランなどに変化があることがわかった。
コロナ収束後に楽しみたい旅行体験(複数回答)では、「有名温泉地や有名リゾート地の滞在」「ご当地の食巡り」「絶景巡り」などが上位となり、コロナ前後で大きな変化はなかった。一方で、国内旅行の行き先については居住地と同じまたは居住地周辺の都道府県を選ぶという回答が 3 割以上あったという。
また、ホテルや旅館を選ぶ条件について 4 人に 1 人が外出自粛要請の前と収束後で「変えると思う」と回答。宿泊施設に対して求めるサービスの上位には「消毒・衛生対応」「ソーシャルディスタンス」「部屋食」などがランクイン。
さらに、アフターコロナおいて選ばれる宿泊プランは、ユーザーの検索結果によると、「露天風呂付客室」「グランピング」などの宿泊プランのキーワードがコロナ前よりも多く検索されているという。
海外旅行の解禁が全く見通せない中、国内旅行の需要喚起キャンペーン「Go To キャンペーン」の開催が予定されていることもあり、アフターコロナでは、居住地の近場を旅行するマイクロツーリズムが注目される傾向にある。
「消毒・衛生対応」「ソーシャルディスタンス」「部屋食」の衛生対応を正しく実施していくことは業界のスタンダードになるとともに、「露天風呂付客室」「グランピング」など宿泊施設の独自色を強く出していくことが重要になる。
楽天トラベルによると、緊急事態宣言の解除後、国内宿泊とレンタカーの予約は回復傾向にあり、観光含めた都道府県間の往来が全国で自由となる 6 月 19 日以降は回復に拍車がかかることになりそうだ。