民泊サイトのルーモラマがサービス終了 市場競争の激化で

シンガポールを拠点におく民泊プラットフォームの「Roomorama」(ルーモラマ)がサービスを終了したことがわかった。ルーモラマの公式サイトはすでにサービス終了を告げる告知が表示されている。

ルーモラマは2009年にニューヨークで設立された民泊プラットフォームで、アジア地域の強化のため2012年に本社をシンガポール移動。2012年にはヨーロッパを拠点にするLoftyと合併し、2016年には中国最大の民泊プラットフォームである途家と戦略的パートナーシップを締結。Roomoramaの物件が途家でも掲載されるようになるなどし、最近では全世界で30万件の物件を掲載するまでに事業を拡大していた。

同社では「激しさを増す競争、また規制面での向かい風を受け、この業界で業務を続けていくことが極めて困難になりました」とのコメントを発表しているが、すでに旅行者から入っている宿泊予約はすべて保護されるという。

日本では一定のルールのもとに全国的に民泊を解禁する住宅宿泊事業法(民泊新法)の成立を受けて民泊市場に対する注目度が高まっているが、中でもAirbnb(エアービーアンドビー)は世界191ヵ国65,000以上の都市で利用され通算のゲスト数は1億5,000万人を超えるなど民泊分野では全世界ではトップの地位に君臨。

米オンライン旅行サイト大手のエクスペディア傘下のホームアウェイも日本を含むグローバルで勢力を拡大するほか、中国では北京に拠点を置く途家が勢力も持つなど民泊市場はグローバルやローカルで強いプラットフォームが多数登場するなど競争が激化していた。

日本の民泊市場ではAirbnbが53,000件を掲載するなど掲載施設数ではトップだが楽天LIFULLが共同出資する楽天LIFULL STAYが民泊プラットフォーム「Vacation Stay」を立ち上げることを発表したほか、ビジネス特化型の民泊プラットフォームのTripBiz(トリップビズ)など様々な民泊プラットフォームが日本でも登場しはじめてきた。

日本では民泊新法が施行される来年に向けて民泊市場が大きく変わっていくことになるが、民泊へ参入を発表する企業はさらに増えており市場競争が激化する中で撤退する動きも一部で出てきそうだ。

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