リノベーション事業などを手掛けるクジラグループ(大阪)が運営するSEKAI HOTELと三井住友海上(東京)は5月28日、共同開発した「民泊・旅館保険」を日本の運営施設で初めて導入すると発表した。
保険の名称は「民泊・旅館事業者向け個人賠償責任保険」で民泊や旅館の利用者に対し、宿泊中の万が一の賠償事故を補償する仕組み。補償は宿泊利用者が宿泊中に破損させた備品、損害を与えた隣住民の施設、ほかの宿泊者に負わせたけがにも適用される。
クジラグループが展開する「SEKAI HOTEL西九条」と今夏オープン予定の「SEKAI HOTEL布施」の2施設から保険導入をスタートし、同グループ以外への販売を予定している。
想定されるトラブルにきめ細かく対応
「民泊・旅館事業者向け個人賠償責任保険」は、民泊運営の実践的な知見を持つSEKAI HOTELが、商品の設計に関わったことで想定されるトラブルに対してきめ細かく対応しているのが特徴だ。
【民泊・旅館事業者向け個人賠償責任保険の特徴】
▽民泊・旅館宿泊者の賠償事故を補償
利用者による階下への漏水被害、施設の備品の損壊を補償し、近隣住民とのトラブル回避や早期の解決に役立つ
▽民泊・旅館事業者のニーズに適合した補償
従来の個人賠償型保険では、補償内容や補償対象者が制限されていた。今回の保険は宿泊者が宿泊している期間に限定し、無駄のない合理的な内容になっている
▽示談交渉サービスもセット
事故が起きた際、三井住友海上が示談交渉や訴訟手続きを代行する。利用者の負担が軽減され、事業者の信頼性も向上する
▽事業内容に応じた保険料
保険料は一律ではなく、宿泊施設の業態や利用者数、サービス内容を基に個別に保険料を算出される。