資生堂のシャンプーがホテルから消える日 競争激化で業務用化粧品から撤退

化粧品大手の資生堂は、ホテル・旅館、レジャー施設向けの業務用化粧品事業から撤退することが明らかになった。グループ会社の資生堂アメニティグッズが8月3日、2018年12月末で撤退すると公式ホームページで発表している。

同社では、高級ホテルやシティホテル、旅館などに備え付けられるシャンプー、ボディーソープ、固形ソープなど宿泊施設向けのアメニティーグッズを幅広く展開。

ホテルオークラなど多くのホテルのアメニティグッズとして採用されていたが、国内海外含めた競争の激化に伴い、ホテルや旅館向けの業務用化粧品事業からの撤退を決めたものとみられる。

資生堂アメニティグッズは、1992年1月に設立した資生堂100%出資による完全子会社。ホテル・旅館に加え、健康ランド、温泉施設、スポーツジムなどにシャンプーやボディーソープなどを販売していた。

資生堂自体の業績は顕著に推移しており17年12月期の連決算では売上高が初の大台1兆円を突破。生産性をさらに向上させるため栃木県や大阪府で新工場の建設も控える。

業務用化粧品事業の撤退は同社の経営戦略の一環となり、今後は高級路線の化粧品の販売・研究開発にコストを集中させていくものとみられる。



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