中国版Airbnbと言われ、中国でAirbnbとはライバル関係にある中国最大の民泊仲介サイト途家(トゥージア)は、宿泊施設予約サイトの大魚(Fishtrip)を今後の日本を含めた海外展開の強化を見据えて買収した。
2013年に台湾で設立されたFishtripは、海外の民泊物件の予約サイトに特化しており、特に東南アジアで著しい成長を遂げている。これまでの4年間の事業展開の中で同社は、海外における民泊民泊予約のサプライチェーン構築に成功。民泊施設予約サイトとして大魚は、若手旅行者に人気があり、100万人以上のユーザーにサービスを提供している。
一尚、途家は既にFishtripのサービス下で、途家自身を含むMayi、Ctrip、eLong、Qunar、58.com-Ganji、WeChat Hotel and Zhima Creditなど9のオンライン予約サイトを既に接続済みとなっている。
途家は中国の345都市と海外1037都市において650,000以上の民泊物件をサービスサイトに掲載の、中国の民泊サイトの大手である。今回のFishtripの買収により途家は、少なく見積もって30万件の海外民泊物件を自身のサービスプラットフォームに加えることになる。そして特にアジア地域での、プレゼンスが強化される見込みである。
今回途家に買収されるFishtripの創業者兼CEOのNa Yao氏は、中国メディアの取材に対し「Tujiaの傘下入りを契機により品質の高い宿泊施設の提供を行い、また海外の民泊物件予約サービスを強化し、物件数の増加及び顧客満足度のアップを目指したい」と語っている。
競争が激化する海外民泊仲介サイト
民泊仲介サイトとしてAirbnbが世界的に有名で中国国内でも事業展開を行っているが、中国ではTujia他、現地ライバル企業との競争が激しく覇権を握るに至っていない。その一方で、Airbnbは中国市場の事業展開を強化しており着実にサービスは成長しているようだ。
Airbnbは米メディアの取材に対して「中国の利用者は第3四半期に前年同期比180%増の100万人に達し、キューバに次ぐ世界第2位の成長国となった」と語っだ。3年前の2014年の第3四半期の利用者はわずか1万人にとどまっており、急激な成長に成功したと言っても過言ではない。
中国国内最大手の途家は今回のFishtripの買収を契機に、日本市場のシェアを取り返すことができるのが注目が集まる。