民泊仲介サイト大手の「Wimdu」、日本撤退に加えて年内にサービス終了へ 民泊仲介サイトの「閉鎖」相次ぐ

ドイツに本社を置く民泊仲介サイト大手の「Wimdu」は、年内にすべてのサービスを終了することが明らかになった。2011年の創業時はサービスが急成長する中で、「Airbnb Killer」とも呼ばれていたが、Airbnbを超えることはできなかった。

アメリカの最先端IT企業を参考に、「クローン」サービスを展開することで話題になったドイツのインキュベーター「ロケット・インターネット」がAirbnbのクローンサービスとして立ち上げたのが「Wimdu」だ。

CrunchbaseによるとWimduはロケット・インターネットやAB Kinnevikから総額約100億円(総額9,000万ドル)を調達。Airbnbのクローンサイトとして、ピーク時には400人の従業員を抱え、世界100ヶ国以上に30万件の民泊物件を掲載するまでに育った。

あまり知られていないがWimduはAirbnbの日本語サイト開設よりも早い2014年1月に、「住むようにココチいい旅を」をコンセプトにした日本語サイトをオープンし日本の民泊市場に参入していたこともある(すでに撤退済み)。

2016年11月に、デンマーク民泊仲介サイトの「Novasol」(Wyndham傘下)がWimduを買収。従業員の一部のレイオフや、オンライン広告の再調整を行うことで収益化を目指した。

2018年にはWyndhamが欧州民泊事業をPlatinum Equityに売却していたが、同社の事業ポートフォリオを変更に伴いWimduはそのサービスを終了することになった。

Wimduは年内にサービスの提供を終了するが、2018年中に予約が入っている分については引き続き有効となる。

Wimdu トップページより

 

Airbnb躍進の裏で、民泊仲介サイトの「閉鎖」相次ぐ

民泊仲介サイト大手Airbnb(エアービーアンドビー)は、2019年のIPOを目指すなど躍進を続ける一方で、民泊仲介サイトの淘汰が始まっている。

2017年には、ピーク時には全世界で30万件の民泊物件を掲載していたシンガポール拠点の民泊仲介サイト「Roomorama(ルーモラマ)」がサービスを終了した。

日本国内でもビジネス出張に特化した民泊仲介サイトが年間180日に民泊営業が制限される民泊新法(住宅宿泊事業)の施行を受けてサービスを終了している。

中国えは、中国の新興企業向け市場「新三板」に上場していた中国民泊仲介サイト大手の住百家が経営不振により2018年7月に上場廃止となるなど民泊仲介サイトの閉鎖や不振が相次いでいる。



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