民泊仲介サイトなどの手掛けるAirbnb(エアービーアンドビー)は特定の一部ホストに対し、宿泊料金からゲスト向け手数料を除いた新料金プログラムのテストに参加するよう求めていることがわかった。
Airbnbは物件の掲載手数料を無料とする代わりに、宿泊予約が確定する毎にホストとゲストの双方から手数料を徴収している。
ホストに請求する手数料「ホストサービス料」は原則3%で、宿泊客であるゲストに対しては「ゲストサービス料」として予約料金の小計の5~15%をとして請求している。
Airbnbによると、同社が請求する手数料のうち宿泊客向けのゲストサービス手数料を撤廃することで、予約が増えるかどうか確認するパイロットプログラムを一部で実施しているようだ。
通常は約15%の手数料をゲストやホストから徴収しているが、新しいプログラムではゲストからは料金を徴収せず12%のホスト手数料のみを請求することになる。
ただし本プログラムは限定的に行われるテストプログラムとの位置付けで、ホストによる参加は任意となっており、参加したホストも約4週間のテスト期間終了後は、通常の料金体系に戻る。
OTAを意識したテストマーケティングか
昨今、大手オンライン旅行予約サイトのブッキング・ドットコムは民泊の掲載数が500万室を突破したことを発表。Airbnbはこれまで450万室のリスティングを掲載していると発表するなど、OTAとAirbnbの間での競争が激化している。
Airbnbでは基本的には「ホストサービス料」として3%、「ゲストサービス料」として5~15%の手数料を請求しているが、2大OTAとして知られるブッキング・ドットコムでは宿泊施設側から12%、エクスペディアでは宿泊施設側から12〜15%を徴収するにとどまる。
Airbnbは、「ゲストサービス料」を撤廃するテストマーケティングによって宿泊予約にどのような影響を与えるのか調査し、今後に活かしていくことになりそうだ。
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