アメリカのミレニアム世代(18~34歳)を対象とした出張についてのフォーカスライト(Phocuswright)の調査で、航空券予約の半数近く、ホテル予約においては半数以上がスマートフォン(以下スマホ)で予約している実態が明らかとなった。
ネット先進国のアメリカであるが、アメリカでも日本同様に社内規定等があり、出張の際のモバイル予約はあまり浸透していないという認識が一般的だ。しかしながらフォーカスライトの調査によると、現実ではその認識を修正する必要性がありそうだ。
既に個人旅行の現場では、モバイル予約へのシフトが進んでいる。一方、法人需要と言える出張の現場においては、モバイル予約のシフトは生じていないと予想されていたため、予想外の結果が明らかとなった。これはモバイル予約が個人旅行領域だけではなく、法人の出張領域にも食い込みつつある実態を明らかにしている。
今後ビジネス界の中心を担うミレニアム世代で、既に出張の予約時にモバイル予約が活用されていると言うことは、今後出張予約のシーンで益々モバイル予約が活用される可能性が高いといえる。
スマホの出現が出張の光景を変えつつある
既に個人にとってスマホの存在は欠かせない存在となっているが、出張の現場においてもスマホは必要不可欠の存在となりつつある。出張者向けの様々なモバイルサービスの出現により、スマホを経由しての出張の手配はもちろん、旅費管理及び現地での予約確認にもスマホは利用可能であり、スマホの出現が出張の光景を変えつつある。
社内規定等が存在しまた出張業務を取り扱う代理店等の存在が浸透しており、新サービスの付け入る隙が少ないとも言えた出張領域であるが、スマホの普及はこれまでの出張スタイルに大きな変化をもたらしつつあると言える。
働くスタイルの変化も一部影響か
これまでは会社組織に属して働き、その中での出張、と言う姿が一般的であった。しかしインターネットの普及を背景に、働き方自体が多様化し、現在は多数の企業と契約しフリーの立場で各地を飛び回りながら業務を行うエンジニアも少なからず存在している。
その場合の出張手配は個人での手配となるため、必然的にスマホ経由での出張手配が多くなる。モバイル経由での出張手配の増加は、働き方の多様化もその背景の一部にあると考えることができる。
これまでモバイル予約が少ないと考えられていた出張領域においても、スマホ活用は想像以上に進んでいることが明らかになった。ビジネス領域においても、今回の出張領域に限らず、今後スマホを活用する領域が益々増えるのではないだろうか。