【過去最高】2018年上半期で訪日外国人1,500万人突破 民泊削除や災害影響で急減の恐れ

日本政府観光局(JNTO)は7月18日に2018年上半期(1~6月)の訪日外国人数(推計値)を発表し、訪日外国人数は前年同期比15.6%増の1,589万9,000人で6年連続の過去最高を更新。前年より1カ月早く史上最速で1,500万人の大台を突破したことが明らかになった。

2017年の訪日外国人数は、2,869万人で5年連続で過去最高を更新しており、このまま推移すれば過去最高の3,000万人が現実味を帯びてきた。

2018年上半期の平均伸び率の15%で下半期も訪日外国人増え続けると仮定した場合、2018年の訪日外国人は3,319万人で3,000万人を突破する計算になる。

なお、過去最高の背景には格安航空会社(LCC)の増便による東アジア方面を中心とした訪日外国人の増加が挙げられる。日本政府観光局によると航空路線の日本への新規就航や訪日プロモーションによる波及効果も大きいと分析している。

※出典 1月~6月の訪日外国人数は日本政府観光局(JNTO)。7月~12月の数値はAirstairの独自推計値。

 

自然災害による影響で訪日外国人急減の恐れも

過去の伸び率をベースにした予測では3,000万人を突破する訪日外国人数であるが、懸念されるのは2018年6月に発生した大阪北部地震と2018年7月の西日本豪雨による自然災害だ。

関西や西日本で発生した自然災害に伴い風評被害などの影響も受けてこれまでの増加基調に歯止めがかかる可能性も出ている。

西日本豪雨では被害地域でのホテルや旅館の予約キャンセルが相次き、直接的な被害がなかった岐阜県など複数の地域でも宿泊を取りやめる訪日外国人が続出している。

東日本大震災が発生した2011年の訪日外国人数は622万人で、2010年の861万人と比べると200万人以上も減少に転じた。

観光庁の田村明比古長官は同日の記者会見で「大阪北部地震を境に伸び悩んだ」と述べ、西日本豪雨の未曽有の被害もあり「今後、影響が想定される」とコメントしている。

 

Airbnbによる無許可の民泊削除の影響も

住宅宿泊事業法(民泊新法)が6月15日に施行されたが、民泊仲介サイトのAirbnb(エアービーアンドビー)は観光庁の通知発出を受けて6月2日事前通知なく必要な届出や許認可を受けていない民泊の「全削除」を実施。6月7日には、削除前に確定していた宿泊予約も一転して取り消しを実施した。

観光庁は、予約取り消しを行ったた宿泊予定者に対して合法物件への予約変更が困難な場合、観光庁は住宅宿泊仲介業者に対して必要な協力を行うとしているが、予約していた施設と同等設備の物件へ予約変更ができるのかは未知数だ。

観光庁が2017年11月に公表した訪日外国人消費動向調査では民泊の利用率が12.4%になるが、民泊の予約が旅行直前に一斉取り消しされたことで、増加基調だった訪日外国人数にも影響を与える可能性もある。