民泊許可で合法的に宿泊事業に参入するのに必要な手続きや書類とは?

一定のルールの下に全国的に民泊を解禁する住宅宿泊事業法の施行や改正旅館業法の施行に伴い、宿泊を取り巻く環境は大きく変わろうしている。本記事では、民泊の定義から民泊を行うために必要な許認可などを徹底解説していきます。

 

民泊の定義とは

民泊は、もともと住宅の空き部屋を旅行者に貸し出す宿泊サービスとして登場してきましたが、民泊を一定のルールの下に解禁する住宅宿泊事業法(民泊新法)の施行で、法人による参入が2018年以降は増加します。

そのため、住宅の空き部屋を個人が貸し出す宿泊サービス(ホームステイなど)を意味する狭義の「民泊」と、キッチンや洗濯機などを完備した「住」を意識し主に法人が提供する宿泊サービスを意味する広義の「民泊」という2つの意味合いを持っています。

このような民泊サービスは、部屋を貸したいオーナー(ホスト)と部屋を借りたい旅行客(ゲスト)をマッチングするサービスとして台頭してきたAirbnb(エアービーアンドビー)の普及に伴い、日本でも認知されるようになってきました。

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合法的に民泊を運営する6つの方法

個人の住宅であっても、「宿泊料を受けて、人を宿泊させる営業」を行う場合は、旅館業法の許可等を取得する必要がある。ここでいう「営業」については「社会性をもって継続反復されているもの」に該当するかどうかで判断されます。

日本で民泊を行う場合、(1)住宅宿泊事業法、(2)特区民泊、(3)旅館業民泊、(4)イベント民泊、(5)農家民宿、(6)農家民泊のいずれかの方法で運営を行うことができます。

 

住宅宿泊事業法とは

Airbnbを初めとする民泊サービスの急速な普及を背景に、一定のルールの下に民泊を合法化する住宅宿泊事業法の施行により、住宅宿泊事業の届出を行うことで年間180日以内に限り民泊の営業が可能になります。

これまでは、旅館業法(簡易宿所)の枠組みでしか民泊の営業を行うことができず、建築基準法、都市計画法などの厳しい規制が民泊参入の高いハードルとなっていました。

住宅宿泊事業法では、年間180日以内の民泊を「住宅宿泊事業」と定義し旅館業法の対象外とするとともに、残りの日数においても住宅が居住の用として提供されることを確保し、住宅として位置づけることで厳しい法規制の対象外とすることを狙っています。

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外国人滞在施設経営事業(特区民泊)とは

国家戦略特別区域において外国人観光客の滞在に適した施設を賃貸借契約及びこれに付随する契約に基づき一定期間以上使用させ、滞在に必要なサービスを提供する事業。

なお「外国人」という言葉がついていますが、外国人に限定をしなければならないというわけではなく、日本人観光客も滞在可能です。

政令・条例の規定する要件を満たせば、都道府県知事(保健所を設置する市又は特別区にあっては、市長又は区長)による「特定認定」(旅館業法の適用除外)をうけることが可能です。

特定認定に必要な資料

1.申請者が法人である場合には、定款又は寄附行為及び登記事項証明書
2.申請者が個人である場合には、住民票の写し
3.賃貸借契約及びこれに付随する契約に係る約款
4.施設の構造設備を明らかにする図面

特定認定に必要な記載事項

1.施設の名称及び所在地
2.施設の構造設備の概要
3.施設の各居室の床面積
4.施設の各居室の設備及び器具の状況
5.施設内の清潔保持の方法
6.提供する外国人旅客の滞在に必要な役務の内容及び当該サービスを提供するための体制
7.特定認定を受けようとする者の電話番号その他の連絡先
8.施設のホームページアドレス

 

イベント民泊とは

イベント民泊とは、年1回(2~3日程度)の公共性の高いイベント開催時で、宿泊施設の不足が見込まれる場合に、開催地の自治体の要請等により自宅を提供できる民泊のこと。

イベント民泊は継続反復して行われるものではないことから、厚生労働省は2015年に旅館業法の適用除外とする業務連絡を通知していた。

イベント民泊ガイドラインによると、(1) 年に数回程度(1回当たり 2~3 日程度)のイベント開催時であ って、(2)宿泊施設の不足が見込まれることにより、(3) 開催地の自治体の要請等により自宅を提供するような場合は、「旅館業」に該当しないものとして取り扱うとしている。