勝浦ホテル三日月、新型肺炎の感染が拡大する武漢からの帰国邦人191人の受け入れ決断に賞賛の声も

新型コロナウイルスによる新型肺炎が猛威を振っている中国・武漢市から帰国した邦人191人を受け入れた千葉県勝浦市の「勝浦ホテル三日月」に対して、賞賛の声が相次いでいる。

政府は、武漢市から在留邦人の退避を支援するためのチャーター便を武漢市に派遣。観光庁が帰国後の受入施設を探す中で、勝浦ホテル三日月が文書による要請と千葉県と勝浦市の了解を得ること等を条件に要請に応じる用意があると回答。

内閣官房が千葉県と勝浦市の了承を得たことで帰国邦人の受け入れが実現した。29 日に到着したチャーター機(第1便)では 206 人が帰国し、そのうち経過観察を希望した 191人が勝浦ホテル三日月に宿泊した。

様々な困難が予想される中で要請を受け入れた理由について、勝浦ホテル三日月は声明の中で「同じ日本人として、帰国者のために、政府の要請にこたえることを決断」したと述べている。

勝浦ホテル三日月によると、受け入れに際しては、ホテル内に政府事務所が設置され医師等の常駐のもと、政府、千葉県、勝浦市及び関係機関と連携を取りながら感染予防対策を実施。ホテルスタッフの安全についても最大限の配慮を行っている。

帰国邦人の受け入れが決まる前までにすでに宿泊を予定していた利用者はグループ店の鴨川ホテル三日月や竜宮城スパ三日月への振り替えを行ったという。

勝浦ホテル三日月は、2019 年 10 月に台風 19 号が千葉県を直撃した際にも、同ホテルを含むグループの3ホテルが、停電、断水等の台風被害に遭った地域住民に対して大浴場を無料開放。地域への社会貢献を積極的に行う宿泊施設として知られている。

ホテル三日月は、1961 年に勝浦市で「勝浦ホテル三日月」を創業。千葉県や栃木県でホテル4店舗を営業しているほか、レジャー関連施設として、勝浦ゴルフ倶楽部、大原ガーデンを運営している。2020 年には同社初となるグローバル展開の第一弾としてベトナム・ダナンに大規模複合レジャー施設の開業を予定している。



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