エクスペディア CEO「Googleは、我々にとって最大のライバル」 ブロックチェーン技術の導入等で差別化図る

「エクスペディア、最大のライバルはGoogle」。エクスペディア・グループのCEOマーク・オカストロム(Mark Okerstrom) 氏は、2018年12月にラスベガスで開かれたカンファレンスで、Google(グーグル)が旅行プラットフォームにもたらす脅威に言及するとともに、将来への展望を語った。

海外メディアによると、オカストロム氏は、Googleの強みについて「人々のあらゆる疑問に対して回答を示す検索エンジンにある」と述べた。

エクスペディアは、Googleを利用した広告に多額の費用を投入しており、Googleを大切なパートナーとして認識する一方で、「彼らが行うことを、しっかりと注視しなければならない」と警戒感をあらわにする。

Googleルは近年、検索エンジンの枠にとどまらず、フライトやホテル、ツアーの予約といった旅行サービスを拡充。特にホテル分野では、ホテルの検索から宿泊予約までを一貫してGoogleプラットフォーム上で完結させる「Book on Google」を世界の一部地域で開始。

Booking.com(ブッキングドットコム)やTripadvisor(トリップアドバイザー)等に寄せられるホテルに対する口コミについてもGoogleが解析し、検索結果上でホテルごとの特長をマークアップするサービスも開始している。

 

「Book on Google」より

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Googleへの対抗として、ブロックチェーン技術などの実証実験も

Googleが旅行サービスの領域に侵食し始めるなか、旅行業界大手のエクスペディアも、Googleに対抗する新しい取り組みを始めている。その一つ目は「ブロックチェーン」だ。

エクスペディアでは、予約受注や支払いの受け取り、予約確定発送の自動化を含む、さまざまな手続きにブロックチェーン技術を活用できるかテストを実施しているという。

しかしブロックチェーンはエクスペディアの独自システムを利用するよりも費用がかかることから、プロックチェーンの運用コストをどこまで削減できるかが成功の鍵になると考えているようだ。

二つ目の取り組みは、「音声」だ。エクスペディアのバケーションレンタルブランド「VRBO」では、物件に関する質問をスマートフォンを利用して言語化、またはテキスト化するテストを実施。

「この物件にはプールはあるか?」このような質問に応答できるようアルゴリズムをトレーニングし、回答を物件サイトの詳細ページに載せるようにしている。

エクスペディアにとっては、Googleは大切なパートナーでありながら、最大のライバルとなる存在だ。そのような難しい関係の中で、エクスペディアは、Googleよりもより良い製品、より良い顧客サービスを作り上げるべく挑戦を続けている。



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