Google、音声によるホテル予約サービスを11月後半にリリース Google音声検索は急拡大

11月中旬に開催された世界最大のオンライン旅行カンファレンスPhocuswright Conference(フォーカスライト・カンファレンス)にて、GoogleはGoogleアシスタントによるホテルの音声予約サービスを2018年11月の後半に開始することを海外メディアが報じている。

Googleアシスタントとは、Googleが開発したAIアシスタントで、情報の検索やスマートフォンアプリの操作を音声で行うことを可能にするサービス。

同カンファレンスのステージでRichard Holden氏は「音声(アシスタント)は素晴らしい」と称賛。「総体的な成長に関して言えば、現在、グーグルのトラフィックの5割をモバイル機器が占めているが、その2割が音声を利用したもので、急速に成長している」と述べた。

ユーザーがGoogleで音声操作を行う際は自宅にある機器を利用する場合が多いものの、スマホを含む多様なデバイスでAIアシスタントを利用することができる現状を踏まえたうえで、Holden氏は「旅行に関して我々が重視しているのはスマートフォン」だと述べた。

その理由としては「スマートフォンの画面を活かした情報収集の重要性を認識しているから」と説明する。なお、Googleアシスタントは現在5億台以上のデバイスで利用可能だという。

 

OTAユーザーの獲得でなく、OTAへの送客が狙い

Googleはすでに、GoogleサイトからOTAへリダイレクトせずにホテルやなどの予約が可能なインターフェイス「Book on Google」を展開しているが、OTAへ積極的に進出しようとしているわけではないという。

「Googleにとって大事なのは価値観を高めること。OTAのユーザーを獲得しようとしているのではなく、グーグルを通じてOTAへユーザーを導くことに注力している」とHolden氏は明言した。

さらに、Holden氏は「まずはBook on Googleに注力することが大事であり、これによってGoogleのパートナーがコンバージョン率を向上できると信じている」と述べる。

「Book on Googleは、仕様についての混乱があったり、名称のせいで誤解されたりしがちだが、“簡易な予約”の手段ととらえてもらってもいい。最終的に、このプロセスを通してユーザーを迅速に獲得することが大事だ」と話した。



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