GoToトラベル事務局は、事務局公式サイトを更新し、旅行需要喚起策の「GoToトラベルキャンペーン」について、10 月 1 日から東京発着の旅行も対象とすることを正式に明らかにした。9 月 18 日の正午から割引適用後の旅行商品の販売を開始する方針。
一方で、感染状況の著しく拡大し東京都の感染の状況がステージ3相当に引き上げられるなどの動きが出た場合には、「東京の追加を延期するかどうか、あるいは、事業開始後に東京を再度対象外とするかどうかの判断」がなされると注意喚起を行った。
GoToトラベルキャンペーンの割引販売の開始については、「9 月 18 日正午を予定」するとしつつも、正式な割引販売開始の時期については「近日中に観光庁より改めて通知が行われる予定」と事業者向けに説明。18 日正午まで残り僅かだが、まだ、正式には決まっていない。
GoToトラベルキャンペーンは、7 月 22 日から先行的に旅行代金の 35% が割引となるキャンペーンがスタート。東京都内への旅行と東京都内の居住者による旅行は本事業の対象外となっていた。
東京が対象となることが決まった 10 月 1 日は、旅行代金の 15% 相当分を支援する地域共通クーポンも全国でスタート。10 月 1 日からは、GoToトラベルキャンペーンが東京都も含めて全国で本格スタートを迎える。
《関連資料》GoToトラベル事業における東京都の取り扱いの変更について Q&A 集
新型コロナ分科会、「ステージ3相当は対象外」提言
GoToトラベルキャンペーンに東京発着を加えることに対し、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会は 9 月 11 日、感染状況が「ステージ2以下」にあることを基本とするよう提言した。
東京が対象になることで全国的に GoToトラベルがスタートするが、その場合においても、ある都道府県がステージ3相当と判断された場合には、当該事業に係る感染リスクを総合的に考慮して、当該都道府県を除外することも検討するよう政府に提言。
一方で、東京都がステージ2に該当するのか、ステージ3に該当するのか、都は特に指定はしておらず、都道府県ごとに指定が義務付けられているわけでもない。東京都のステージが明らかになっていないことから、明確ではないままだ。
ただ、この分科会の提言を受けてか、9 月 16 日夜 10 時過ぎに新たに公表された「GoToトラベル事業における東京都の取り扱いの変更について」では、対象外になるリスクが伴う点について二度に渡り説明している。
《関連資料》新型コロナ分科会から政府への提言(2020 年 9 月 11 日)
事業者に対し、東京発着の既存予約の円滑な予約取り直しへの配慮を
GoToトラベルキャンペーンの東京対象分は、8 月 18 日正午に予定される割引販売後の旅行商品を購入することで割引の適用がされる。8 月 18 日正午以前に 10 月 1 日以降の東京発着の既存予約を行っていた場合は、そのままでは自動的に割引対象とはならないため注意が必要だ。
すでに予約を行ってある京発着の旅行の予約については、同じ内容の割引商品へ予約を振り替えることにより、割引の適用を受けることができる。GoToトラベル事務局は、旅行者に対して「予約した事業者に対して、予約の振り替えについて」相談するよう推奨。
旅行事業者に対しては「円滑な予約の取り直し等への配慮」を行うよう対応を依頼する。
また、GoToトラベルでは、これまで東京対象がだったことから本人確認が行われていたが、感染症拡大防止の観点から、これまでの本人確認は継続して実施。ただし、東京対象に伴い本人確認時に旅行者の居住地確認をすることは不要となる。