新型コロナウイルスの感染拡大や外出自粛要請などを受けて、ホテルや旅館などの宿泊業界は厳しい状況が続いているが、在宅勤務やテレワークの需要拡大を受けて、「ワーケーション」や「デイユース」の宿泊プランなどの展開で、苦境を乗り越えようとする動きが相次いでいる。
軽井沢プリンスホテルは 7 月 22 日(水)までの期間限定で「コテージでワーケーション宿泊プラン」の販売を開始した。軽井沢プリンスホテル ウェストには、1棟1棟が離れになっている Wi-Fi 完備のコテージがあり、ワーケーション用に活用する。
ワーケーションとは、「ワーク」(仕事)と「バケーション」(休暇)を合わせた造語でリゾートや地方等で休暇を兼ねながらリモートワークを行う働き方を意味する。感染拡大による在宅勤務やリモートワークといった働き方が増えていることを受けて脚光を浴びている。
「コテージでワーケーション宿泊プラン」は、3泊以上の予約に限定となり、4名用コテージでは1棟1泊 6,000 円から利用可能。朝食は 2,000 円で、ホテル内のレストランでの朝食か部屋までのパンバッグデリバリーサービスのいずれかを選択できる。
また、星野リゾートが福島県猪苗代湖で展開する高原リゾートホテル「星野リゾート 磐梯山温泉ホテル」も、ワーケーションに活用できる長期連泊優待プランの販売を開始した。
3連泊以上ご優待(食事なし)プランは、 4 月 27 日までの期間限定で、 2 名 1 室 1 名様 1 泊 6,230 円~で宿泊できる連泊プラン。通常価格よりも最大 37% OFF となる宿泊プランとなる。
星野リゾート リゾナーレでは、 5 月 31 日の期間限定で、宿泊プラン「大人は仕事、子どもは遊ぶ 長期滞在プラン」の販売を開始。八ヶ岳、熱海、那須、トマム、小浜島の全5施設にて 1 泊~ 10 泊の選べる滞在プランとなっている。
ホテル各社、デイユースプランも続々導入
ワーケーションプラン以外にもホテル各社から投入が増えているのが「デイユース」プランだ。ニューオータニホテルズは、東京、幕張、大阪にて、日帰り利用できるデイユースプランの提供を開始した。
ホテルニューオータニ東京では、デイユーステレワークプランの提供を 4 月30 日までの期間限定で提供。朝 9 時から夜 6 時まで利用できる日帰り滞在プランだ。利用客は、宿泊者限定のワークアウトルーム(無料)のほか、会議室として利用できるカンファレンスルーム(有料)も利用できる。
庭のホテル 東京でも、朝 8 時から最大 10 時間滞在できる「テレワーク応援 プレミアムデイユースプラン」の販売を開始。スーペリアダブル(24 ㎡)から 9,800 円から利用可能で、格懐石レストラン「日本料理 縁」(ゆくり)の特製弁当や、ソフトドリンク(小菓子付)の提供も行うという。
ホテル各社、在宅勤務やリモートワークの需要拡大を受けて、「ワーケーション」や「デイユース」をフックに宿泊需要を喚起すべく多彩なワーケーションプランを投入し始めている。