出入国在留管理庁が 4 月 14 日公表した出入国管理統計(速報値)によると、再入国者数を除いた外国人新規入国者数は 152,162 人で前年同月の 2,504,190 人から 94%減となったことが明らかになった。新型コロナウイルス感染症拡大による入国制限処置などが響いた。
国別では、2019 年 3 月に新規入国者が最も多かった韓国は、566,209 人から 98% 減となる 10,919 人に減少。中国は 546,785 人から 99%減となる 3,716 人に、台湾も 394,037 人から 99%減となる 5,408 人に、いずれも大幅に減った。
中国では、政府通達により 1 月 27 日から団体ツアー及び航空券とホテルのパッケージ商品の販売を禁止。2 月中旬には日本政府は、中華人民共和国の湖北省、浙江省、韓国の大邱広域市と隣接する慶尚北道に滞在歴がある外国人を対象に入国拒否を実施していた。
その後、日本政府は 3 月 9 日から中国、韓国全土からの日本人を含む入国者に対して、検疫所長が指定する場所に 2 週間待機するよう要請。4 月 3 日からは、中国や韓国全土からの入国を拒否するほか、新たにアメリカ、台湾、EU以外のヨーロッパのほぼ全域、タイなど東南アジアなど入国拒否の範囲を大幅に拡大している。
日本政府観光局(JNTO)が 3 月 19 日に発表した 2020 年 2 月の訪日外国人客数は前年同月比 58.3% 減の 108 万 5100 人と大幅に減少。前月の 2020 年 1 月の訪日外国人数は、 266 万 1000 人でありたった1カ月で急減したが、それでも 100 万人は超えていた。
日本政府観光局(JNTO)による訪日外国人客数は、出入国管理統計にクルーズ船での対日客などを加えて算出されることになるが、クルーズ船の多くも需要減衰により便数は大幅に減っており、訪日外客数は 3 月にさらに悪化することが予想される。