不動産デベの新日本建物、4月に経営破綻したファーストキャビンのフランチャイズ事業等を買収

総合不動産デベロッパー 新日本建物の非連結子会社にあたる株式会社NAPは、2020 年 4 月に経営破綻したコンパクトホテルのファーストキャビンのフランチャイズ事業及び運営受託事業を買収したこを明らかにした。

ファーストキャビンは「COMPACT & LUXURY」をコンセプトに、飛行機のファーストクラスの雰囲気をホテルに落とし込んだキャビンスタイルのホテルを展開。

従来のカプセルホテルとは一線を画すホテルで注目を集め、直近では北海道や千葉、東京、京都、大阪、福岡など都市部を中心に全国で約 25 軒まで拡大。2019 年 3 月期は売上高 16 億 8645 万円を計上。

その後、ホテルの供給増や競合ホテルとの競争激化などから業績目標は未達の状態が続き、2019 年 3 月期は減損など特別損失の発生で 2 期連続の赤字に転落。新型コロナウイルスが致命傷となり、同社と関連4社は 2020 年 4 月 24 日、東京地裁判所に破産手続開始の申立てを行っていた。

今回、事業譲受に名乗りを上げた新日本建物は、収益物件の開発、販売、既存の収益ビルのバリューアップ等の事業展開を行う総合不動産デベロッパー。

事業譲受の理由について同社は、自社で保有する物件調達力とファーストキャビン社の有する知的財産・フランチャイザーとしての運営ノウハウを融合することにより、新たな収益物件の開発・販売の機会が見込まれ企業価値の向上が見込めるためとした。

ファーストキャビン社から同社が譲り受けるのは、フランチャイズ契約と商標、意匠、特許といった知的財産権で、金額は非公開。

ファーストキャビン社と関連 4 社は、東京地裁に破産申立てを行い直営 5 店舗は、営業を終了したが、赤坂、東京ドームシティ、御堂筋難波などのフランチャイジーは、通常通り営業※を行っている(※新型コロナウイルスの影響で一部休業店舗あり。)

コンパクトホテルのファーストキャビン、新型コロナで稼働率10%にまで低下し破産手続き開始

2020年4月24日


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