NY、罰則強化で減少した民泊物件が一転して増加

ニューヨーク市当局による違法な民泊物件の取り締まり強化を受け、同市ではいったん落ち込んでいたAirbnbの民泊物件数が再び増加し始めていると「CURBED NEW YORK」が伝えた。

ニューヨーク市は2017年2月以降、複数の戸数を有する民泊物件を30日以下の短期間貸し出そうという民泊ホストに対し、高額の罰金を科す規制を導入。違反した場合の罰金は1回目が1000ドル(約11万円)、2回目が5000ドル(約55万円)、3回目以降は7500ドル(約80万円)という罰金の支払いが命じられる。

3月にはトランプタワーの一室を貸し出ししていたホストとその他1名のホストが同法に違反したとして、それぞれ約11万円(1,000ドル)の罰金を科されていた。

「CURBED NEW YORK」によると、ニューヨーク市5行政区(ファイブ・ボロース)で稼働中のAirbnb物件数は、2017年1月のピーク時に記録したおよそ35,000件には遠く及ばないものの、6月には2月よりも約5%多い30,215件にまで増加したことが明らかになった。

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サンセット公園で約30%増、ロワーマンハッタンでは減少

有志により公開されているオープンデータサイト「InsideAirbnb」やビジネスサイト「Crain’s」が実施した調査では、違法な短期貸し出しの取り締まり強化は、特にマンハッタン以外の近隣エリアに影響を及ぼしているという。

賃貸料の高騰がすでに顕著化しているBushwick(ブッシュウィック)やHarlem(ハーレム)、Bed-Stuy(ベッドスタイ)といった近隣エリアでは、Airbnb物件数が5%以上も上昇。中でもサンセットパークでは、2016年6月からの1年間で28物件、およそ30%の増加をみせている。その反面、マンハッタン島の最南端に位置するロワーマンハッタンでは、物件数が急激に減少していることがわかった。

 

ジェントリフィケーションが同市に悪影響も?

The Real Dealによるとニューヨーク州議員のLinda Rosenthal氏は、「マンハッタン以外の行政区におけるAirbnb物件の増加はニューヨーク市にマイナスの影響をもたらしている」と考えているという。比較的貧困層の人々が暮らすエリアが再開発され、富裕層が流入して貧困層が追い出される「ジェントリフィケーション」がさらに加速することによるためだ。

その一方で、民泊ホストは自宅の空き部屋などを一時的に貸し出すことで家計を充足させている側面もあり、なかなかやめることができないという実情もあるようだ。