ホテル・不動産ユニコーンの Oyo Hotels & Homes(オヨ・ホテル&ホームズ)はこのほど、グループの宿泊施設滞在者向けの保険の無償提供をスタートした。対象はインド国内の物件で、アプリやウェブサイト、またはダイレクトで予約した顧客に対し、滞在中の荷物の紛失や外来診療、事故死などをカバーする。
この保険はインドの保険フィンテックのACKO General Insurance(ACKO損害保険)を通じ、オヨグループのOYO Hotels(オヨ・ホテルズ)、OYO Home(オヨ・ホーム)、OYO Townhouse(オヨ・タウンハウス)などに宿泊したゲストに適用する。
インド国内のOYOグループ対象宿泊施設のいずれかで予約した場合、予約確認ページ、または携帯番号でOYOあるいはACKOのWebサイトにログインすることで、保険証券を確認できる。
Acko General Insurance Ltd.は、2016年に設立されたばかりのインドの保険フィンテック企業だが、すでに2000万もの顧客を有する急成長企業だ。2019年3月には、Flipkartの共同創業者のビニー・バンサル氏などが率いるシリーズCラウンドで、約68億円(6500万ドル)を調達したことを明らかにしている。
創業6年のインド発ユニコーン OYOは、このほど、展開するホテル客室数を110万室に拡大し、客室ベースで世界第2位のホテルチェーンになったことを発表。ビックデータやAI(人工知能)といった最先端のテクノロジーを活用することで物件の契約締結にかかる時間を大幅に短縮。驚異的なスピードでの世界展開を進められるのが特長だ。
毎月9万室のペースで客室を増やしていることから、131万室を有する世界最大のホテルチェーン マリオット・インターナショナルを抜き世界No1になるのも秒読みで、快進撃が止まらない。
保険サービスで顧客満足度やリピーターの増加に期待
「お客さまの満足体験を最優先し、快適な環境づくりに努めている」と、Oyo Hotels & Homesのインド・南アジア担当COO、Gaurav Ajmera(ガウラブ・アジュメラ)氏。
「保険の無償提供は、その方向性に進む手段の1つ。ACKOとのパートナーシップにより設計された、インドのホスピタリティ業界で前例のないユニークなサービスは、インド国内300都市以上でオヨを滞在先として選んだお客様が、予期せぬ事態に陥った際に適切に対応することを目的としている」と話している。
宿泊客向け保険の無償提供は、OYOグループに滞在する宿泊客の満足度を高めリピーターの増加につながり、ホテルオーナーに対して利益をもたらすと、同社ではみている。OYOによると、近日中に保険サービスの適用を他のカテゴリーや予約チャンネルにも拡大する予定だという。