ホテル・不動産ユニコーンの Oyo Hotels & Homes(オヨ・ホテル&ホームズ)はニューデリーを本拠にコワーキングスペースを展開するInnov8を買収し、コワーキングスペース事業「OYO Workplaces」を開始することを明らかにした。
Innov8は、インドに16拠点を持つコワーキングスペースのスタートアップ。Innvo8の買収額は公表されていないが、TechCrunchによると約32億円(約3000万ドル)でOYOに買収されたと報じる。
OYO Workplacesはすでに、インドの主要10都市で20以上の拠点が運営されており、およそ1万5000人以上が利用できる。すでにSwiggy、Paytm、Pepsiなどの企業が契約済みだ。
OYO Workspacesには3つのプランありプレミアムな位置づけのInnov8の他に、安価なスペースを求める人向けに月額6999ルピー(約1万1000円)から利用可能なWorkfloとPowerstationというプランも用意されている。
OYO Workspacesはすべての施設で、Wi-Fi接続、施設内キッチン、ハウスキーピング、倉庫、駐車場などのサービスを提供。価格についても現在でも安価で提供しているが、割引がある月単位または四半期単位のパスも提供していく予定だ。
記者会見で、OYOのNew Real Estate Businesses(新規不動産部門)のCEO、Rohit Kapoor氏は「OYO Workspacesの拠点を年内に50カ所開設する計画で、来年末までにはアジアで最大のコワーキング事業にすることを目指している」と語った。
OYOはコワーキングスペース市場でインドのリーダーになるだけでなく、市場規模そのものも拡大させていくとも述べている。OYO Workspacesは今後、91Springboard、GoHive、Awfis、GoWork、そしてインド国内ではグローバルで成功しているWeWorkと戦っていくことになるだろう。
OYOは、インドで開始した格安ホテル事業で躍進し、現在はインドや中国、アメリカなどで110万室以上を取り扱っている。2013年の創業からまだ6年しか経っていないが、131万室を有する世界最大のホテルチェーン マリオット・インターナショナルを抜くのも時間の問題だ。
Kapoor氏は、「OYOはインドと東南アジアの事業に今年投資する予定の約215億円(2億ドル)の一部をコワーキング事業に充てる予定」とも語っており、同社はホテルだけではなくコワーキングスペース事業も強化していくようだ。
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