シンガポール、9月からワクチン接種で隔離免除へ ドイツとブルネイから開始

シンガポールは、ドイツとブルネイからのワクチン接種者に対する入国時の隔離を免除するパイロットプログラムを 9 月 8 日から開始すると公表した。

シンガポールはコロナ感染拡大防止の水際対策として、4段階で海外の国と地域を分類し、入国者が隔離する期間や場所を決めている。現在、カテゴリー1の中国本土や香港、台湾、ニュージランドなどからの入国者は、到着時の検査で陰性であれば隔離の必要はない。

しかし、香港とシンガポールは金曜日、両地域間の空路による移動で計画していた隔離期間を設けないバブル方式を破棄するとも発表。香港政府によると、シンガポールの新たな方針はゼロコロナではなく「コロナに立ち向かう国」であり、症例数が規制値を下回る可能性は低いという。

一方、カテゴリー2の国からの入国者は、個々が希望する場所で7日間隔離できる。これまでは中国の江蘇省のみが対象だったが、このほどドイツやカナダ、オーストラリア、ブルネイを追加した。

さらに、ドイツとブルネイからの入国者には、新たに「ワクチン接種者用トラック」の試験運用を近く開始。ワクチン接種を完了した入国者は、検査要件を満たせば隔離が免除される。入国者は、出発前の48時間以内と、到着後3日目と7日目に検査を受けなければならない。

ただし、これらの入国者は指定便の利用者に制限されており、到着後は7~30日以内にワクチンパスを申請する必要がある。申請手続きは9月1日に始まり、8日以降の入国に適用される。シンガポールの市民や居住者は自動的に取得できるため、申請の必要はない。

世界的な旅行の回復が視野に

スターアライアンスの CEO、ジェフリー・ゴー氏は、この新プログラムはについて「歓迎すべき重大な進展」で、「各地で行われているパイロットプログラム、入国制限を緩和するための努力などは、責任ある旅行と観光の世界的な回復がもはや視野に入っていることを示す証拠となる」と期待を寄せている。

また、シンガポールのカテゴリー3の国からの入国者で、ワクチン未接種者は専用施設で、接種完了者は希望する宿泊施設で、それぞれ14日間の隔離が求められる。同カテゴリーには現在、日本やオーストリアやイタリア、韓国などが含まれている。

それ以外の地域はカテゴリー4に分類されており、入国者は専用の施設に14日間隔離される。また、バングラデシュやインド、ミャンマー、パキスタンなどからの入国は全面的に禁止している。



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