台湾、日本への渡航を最高レベルの「警告」に引き上げ 年間489万人が訪れる台湾訪日客は大幅減へ

新型コロナウイルスによる感染が日本でも広がる中、台湾の中央流行疫情指揮中心(中央感染症指揮センター)は 3 月 19 日より、感染症渡航情報をレベル2の「警戒」からレベル3の「警告」に引き上げると発表した。

台湾では、2 月 14 日付けで日本への渡航警戒レベルを1に、2 月 22 日付で「警戒」(防護措置の強化)レベルに引き上げていたが、日本でも感染が広がっていることを受けて最高レベルに引き上げる。

感染症渡航情報の注意レベル3は、三段階のうちの第三段階に当たり、レベル1は危険度が最も低いとされる。レベル2では「警戒」(防護措置の強化)、レベル3では「警告」となり渡航中止が勧告される。

3 月 19 日時点の感染症渡航情報では、レベル3に中国大陸、香港、マカオが指定されていたが、日本以外にもフィリピンやインド、北朝鮮など合計 20 カ国が追加される。

また、中国の河南省と浙江省では、新型コロナウイルスの症例が 1,000 件を超え現地では感染をコントロールできない状況下にあることや、河南省では家庭内感染と無症状者からの感染が疑われる事例が見られることから、15日から両省を一級流行地区とする旨を発表。

流行地区には一級と二級があり、一級がより深刻な感染拡大状況とされ、上述の両省及び湖北省と広東省は、一級流行地区と指定されているほか、中国大陸のその他の都市(香港・マカオを含む)は二級流行地区に指定されている。

日本政府観光局(JNTO)によると、2019 年の訪日客 3,188 万人のうち 489 万人が台湾からの訪日客が占め、959 万人の中国、558 万人の韓国の次に日本を訪れる旅行者が多い国だ。

中国ではすでに日本を含む海外への団体旅行を1月下旬から中止するなどしており、観光業界など多くの業界に影響が出ているが、今回の注意喚起により台湾からの訪日客が減少すれば、さらなる影響が出る可能性がある。

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