【図解】Airbnb訪日客数が累計300万人を突破、前年比2.3倍

民泊世界最大手のAirbnbを利用した訪日外国人数が2016年1~10月の累計で300万人を超えたことが明らかになった。

10月末で訪日外国人観光客の数は2000万人を突破しており、約10%が同社のサービスを使って日本に滞在していたということになる。

2015年の年間での利用者は約130万人であり、2016年10月現時点で既に前年比2.3倍の水準を記録。Airbnbの利用が日本国内でも増えていることが裏付けられた格好だ。

 

ミレニアル世代がAirbnb人気を牽引

直近1年間の内訳をみると、韓国からの利用者が一番多く、中国、アメリカ、香港と続く。地域でみると、アジア69%、ヨーロッパ12%、アメリカ12%、オーストラリア・ニュージーランド6%となっている。

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また、訪日外国人の69%が、18~34歳を指す「ミレニアル世代(2000年以降に成人、あるいは社会人になる世代)」だった。

Airbnbの公共政策責任者のクリストファー・レヘイン氏は「日本は(宿泊者の数で)トップ5に入る。」とし、「今後10年を見据えると、世界の旅行者の大多数がミレニアル世代になり、この傾向を日本はけん引している」と述べた。

 

急速に拡大する市場に法整備が急がれる

Airbnbの利用が拡大する一方で、民泊をめぐる法整備は依然として難航している。

現状では東京都大田区や大阪市などでスタートしている特区民泊や、旅館業法で定める「簡易宿所」の営業許可を得た簡易宿所型民泊で、合法的に民泊を運営することができるが、無許可民泊が横行し問題となっている。

特区民泊でも旅館業法でもない住居専用地域での民泊も認める「民泊新法」を巡っては、年間営業日数の調整において民泊の拡大を狙う不動産業界と民泊の普及に反対するホテル・旅館業界で意見が合わないために臨時国会提出を見送るなど未だ今後の動向が読めない状態だ。

レヘイン氏は「日本政府が掲げる20年までに年間4000万人の訪日客を達成するために民泊は重要な役割を果たす」と強調している。民泊新法の成立を2017年に控え、今後も民泊市場の動向には目が離せない。

《関連サイト》
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