オランダの宿泊予約サイト世界大手ブッキングドットコム(Booking.com)は2018年11月、民泊や一軒家、アパートメントなどのユニークな宿泊施設の掲載で570万室を突破したことがわかった。
ブッキングドットコムによると民泊などユニークな宿泊施設のリスティング数は前年比20%増で、従来主流だったホテルのカテゴリより成長しているという。
民泊仲介サイトの世界最大手として知られるAirbnb(エアービーアンドビー)は、報道機関向けのAirbnbニュースルームの中で全世界500万室以上のリスティングを掲載しているとしているが最新の正確な掲載数は公表していない。
ホテルの宿泊予約サイトだったブッキング・ドットコムは、民泊仲介サイト世界大手のAirbnbの台頭を受けて、早くから民泊などの宿泊施設の掲載を開始。昨今広がりつつある民泊などのユニークな宿泊施設に対する滞在ニーズも着実に取り込んできた。
さらに、ブッキングドットコムは2018年11月のVRMA国際会議で民泊などの短期貸し出しに特化した専門部署を新設するとともに、民泊などのホスト向けに運営管理ツールを開発。
民泊などの短期貸し出しを行う民泊ホストがProperty managersから統合的に所有する全施設に対する変更や更新を一括でできるようにするなど利便性を高める。
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ホテルよりも民泊を選ぶ旅行者は今後も増加
2017年に30ヶ所のマーケットで5万7,000人以上の旅行者を対象に行った調査によると、全体の30%が2018年はアパートメント、アパートホテル、コンドミニアムなどのいわゆる民泊施設に滞在したいと回答。
従来は、宿泊先としてはホテルを選択するのが一般的となっていたが、多様な宿泊ニーズに対応できる民泊施設へのニーズが高まっている状況がうかがえる。
また、2017年にブッキング・ドットコムが26ヶ国で1万9,000人の旅行者を対象に行った民泊ホストに関する調査では、全体の21%が近い将来、自宅を民泊サイトに掲載することを検討していると回答。
ホテルとは異なる宿泊施設への需要は今後も増すとみられ、ブッキングドットコムはこの新しいニーズも着実に取り込んでいくようだ。