自民党議員342名が所属する自民党賃貸住宅対策議員連盟(ちんたい議連)は11月16日、平成28年総会を開催し、民泊に係る決議案をまとめたと不動流通研究所が報じた。
「少なくとも180日の営業が可能な制度として、法律に明記すること」などを求める決議案は、賃貸住宅・管理業界団体の要望などを受け「適正な民泊」の普及を目的として満場一致で承認となった。
決議では「民泊新法における営業日は年間180日とする」「民泊を管理する事業者は宅建業、旅館業、旅行業、管理業の登録者とする」「共同住宅や空き家を活用し簡易宿所とする場合は、既存とは別類型で法制化し、手続等を簡素化する」「民泊転用促進助成制度の新設を求める」の4点を中心に盛り込まれた。
また、ちんたい議連の平成29年度重点要望事項を確認。
重点要望事項としては、家賃・共益費への消費税非課税の継続、民間賃貸住宅ストックの住宅セーフティネットとしての活用、住宅扶助費等は原則家主等へ直接支払う「代理納付」とすること、民間賃貸マンションの大規模修繕積立金を課税対象から外すことなどが盛り込まれた。
ちんたい議連会長の石破 茂氏は「民泊新法については、来年常会に提出する。法案策定にあたっては、地域の事情を反映させていくのは当然だが、管理業と旅館業それぞれにメリットのある制度として構築していく」と述べたという。
民泊新法は、厚生労働省などの関係省庁による「『民泊サービス』の あり方に関する検討会」において検討が行われており、2017年の通常国会への提出を目指している。
今夏に官邸側が関係省庁に今秋の臨時国会への前倒しを指示し、提出が目指されていたが、年間営業日数の調整が難航したために提出は見送られている。
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転用促進助成制度の新設など「適正な民泊の普及」に向け決議/ちんたい議連