Booking.com、違法民泊を「全削除」へ 宿泊予約もキャンセル等の対処

世界最大級のオンライン宿泊予約サイトのBooking.com (ブッキング・ドットコム)は、6月15日に施行される住宅宿泊事業法を前に、6月11日6時の時点で登録番号の記載がない施設について、掲載を削除したことがわかった。

一部報道では「6月15日以降の予約は削除しない」と伝えられているが、Airstairの取材に対し同社は掲載を取り下げた施設での15日以降の予約については、利用者に対して個別に連絡を行いキャンセルや旅館業法施設などへ予約の付け替えを行っていると回答した。

観光庁の届出を受けて強制的にキャンセルを行ったAirbnbとは異なり、予約キャンセルの影響を最小限に食い止めるべく利用者への個別サポートを行いながら順次適法施設への予約の切り替えを行っているようだ。

ブッキングドットコムによると、同社プラットフォーム上に宿泊施設を掲載する場合、基本取引条件への同意が求められ、民泊新法の宿泊施設には届出番号の登録が求められるという。

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民泊サイト、観光庁の通知発出を受け対応割れる

観光庁は6月1日、健全な民泊の普及に向けて、民泊仲介サイトを運営する住宅宿泊仲介業者に対して違法物件の宿泊予約取り消しや適法民泊への予約変更を求める通知を発出した。

この通知を受けて、民泊仲介サイト最大手のAirbnb(エアービーアンドビー)は当初予定していなかった違法物件への予約済みゲストの宿泊予約を強制的にキャンセル。

強制キャンセルの対象となったゲストに対しては約11億円(1000万ドル)の基金を設立し、予約分の全額返金を行うほか、予約金相当額のクーポン、体験に利用できる約11,000円分の体験クーポンを配布して、対象となったゲストをサポートしている。

また、民泊仲介サイトのHomeAway(ホームアウェイ)は6月15日以降の物件を適法化するため、公式ブログオーナー向けEメールマガジンで啓蒙活動を本格化。

同社によると全国150人を超える行政書士ネットワークを有するミラノバとの提携を通じて、民泊許可申請手続きをサポートするなど対応を強化するほか、6月15日時点での違法物件については非公開化の対応を検討しているという。

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