ニューヨークに本社を置くテクノロジーベースのアパートメントホテルを展開する Domio は、シリーズBラウンドでエクイティとデッドにより約 110 億円(1億ドル)の資金調達を行ったことを明らかにした。
今回の資金調達は GGV Capital が主導し、Eldridge Industries、3L Capital、Cain International、Tribeca Venture Partners、Softbank Capital NY、Tenaya Capital などが参加している。デッドによる調達部分は、ニューヨークに拠点を置くプライベートエクイティファンドの Upper90 が主導した。
Domio は 2016 年8月に設立されたベンチャー企業で、自宅のような快適さとホテル並みの一貫性を兼ね備えたアパートメントホテルを展開している。Airbnb とホテルの良いところを組み合わせた宿泊施設である点が特徴だ。
現在アメリカ 12 の都市で事業展開しており、直近ではマイアミ、フィラデルフィア、フェニックスなどをターゲットとして事業を拡大中。調達した資金は、Domio のアメリカ国内およびグローバルでのサービス拡大や採用強化に投資する。
平均的なホテルの5倍の広さが特徴の Domio
Domio は不動産オーナーなどが保有する建物をリースするなどし、Domio ブランドとしてアパートメントホテルのサービス提供を行うビジネスモデル。
Airbnb や HomeAway が、民泊のマッチングサービスを提供しているのに対して、Domio ブランドのアパートメントホテルとして、品質やデザイン、サービスなどの標準化を保証している点で異なる。
Airbnb が牽引した民泊市場が急拡大により、ホテルと民泊の中間に商機を見出そうとするサービスは、Domio 以外にもブティックホテルのようなサービスアパートメントを展開する Sonder やワシントンD.C.に拠点を置く WhyHotel など増えた。
Domio がこれらのサービスと異なるのは、グループ旅行など大人数での宿泊に適した物件であるという点だ。Domio のアパートメントホテルは、2~3のベッドルームがあり、米国におけるホテルの平均サイズの約5倍の広さを誇る。
リビングなどの共有スペースやキッチンも完備するほか 24 時間体制でのサポート体制も提供する一方で、従来のホテルに比べ約 25% 安く提供している点が宿泊客から好評を得ている。