新型コロナウイルスの影響で初の経営破綻 愛知県の旅館「冨士見荘」が破産へ

東京商工リサーチによると愛知県にある旅館「冨士見荘」を運営する株式会社冨士見荘は、新型コロナウイルスの影響で中国人客を中心にキャンセルが相次いだことを受けて、 2月21日までに事業を停止したことが明らかになった。

1956 に設立された株式会社冨士見荘は、 蒲郡市の西浦温泉で観光旅館「冨士見荘」を経営。「冨士見荘」は、愛知県西浦温泉にある総客室数 46 室の老舗旅館だ。

三河湾を望む景観と新鮮な魚介類を売りに、2005 年 12 月期には約5億5千万円の売上高を計上していたが、その後の業績不振により再度の資金ショートを起こし 2013 年8月に行き詰まりが表面化していた。

その後も事業を継続し、特に近年は訪日外国人特に中国人向けツアーの受け入れに注力したことで、多くの中国人観光客が利用していた。

しかし、2020 年1月、中国武漢から急拡大した新型コロナウイルスの影響で中国政府は、1月 27 日から日本を含む海外への団体旅行を禁止。この影響で、中国の団体ツアーのキャンセルが相次いだ。

中国では旧正月にあたる春節の大型連休が1月 24 日から始まり中国からの宿泊ニーズを見込んでいたが、新型コロナウイルスの影響により先行きの見通しが立たなくなり、事業継続を断念したという。



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