イスラエル発、民泊のクラウド管理ツールのGuestyが約21億円の資金調達を実施

民泊運営のクラウド管理ツールを提供するベンチャー企業のGuestyはこのほど、シリーズBで約21億円(1,975万米ドル)の資金調達を行ったことを発表した。

Guestyは双子の兄弟、Amiad SotoとKoby Sotoの両氏が2013年に立ち上げたイスラエル発のベンチャー企業で、Airbnbを始めとした民泊仲介サイトやOTAなどの管理ツールを提供。

民泊オーナーや民泊運営代行を手掛ける住宅宿泊管理業者などはGuestyを利用することで、Airbnbや、HomeAway、Booking.comなどの民泊仲介サイトやOTAのチャネル管理などを行うことができる他、ゲストからの問い合わせに対して自動配信メールを設定できる。

創業者の1人であるAmid Soto氏は「Guestyに対して投資家の方たちに信頼を寄せて頂き、恐縮する」としつつも、「バケーションレンタル業界で、進化し続ける技術や自動化を活かしたプロの物件管理を提供するという我々独自のポジションを維持していきたい」と抱負を語った。

今回の投資ラウンドに参加したTLP PartnersのShahar Tyafrir氏は、「Guestyへの投資に参加できて幸運だった。非常に優れた業務履行と急速な成長を目の当たりにした。」「この市場には巨大な可能性があり、Guestyがそれを具現化するだろう」と期待を寄せている。

 

日本国内にも民泊管理ツールが多数登場

Guestyは2013年からサービスの展開を開始するなどし、管理側である民泊ホストの負担を減らすという観点でAirbnbの急成長を支えてきた存在だ。

ただ、Guestyは日本語でのサービスを2018年5月の段階でも行っておらず、Guestyのような民泊管理ツールは、メトロエンジン株式会社が提供する「民泊ダッシュボード」などを中心に日本でも複数のサービスが登場してきている。

メトロエンジン株式会社は民泊ダッシュボードの会員数を開示していないため正確な数字はわからないが、同様のサービスを展開する関係者の話を総合すると、トップシェアを握っているとみられている。

一定のルールの下に民泊を解禁する住宅宿泊事業法(民泊新法)の施行で、民泊マーケットは今後、旅館業を中心とした法人主体のビジネスへと変貌していく。

日本においても、このような民泊管理ツールは中規模で民泊事業を展開する事業者にとってなくてはならない存在であり、日本国内でもその存在感を強めていくことになりそうだ。



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