大手オンライン旅行サイトの米エクスペディアグループでバケーションレンタル会社の世界最大手のホームアウェイは、国内で民泊利用意向に関する意識調査を行い、日本人に民泊が徐々に浸透している事実を明らかにした。
本調査は、過去1回でも民泊を利用したことのある20代~60代の男女合計400人中心にインターネットリサーチの形式で行われた。17年3月の同社『民泊に関する意識調査』の民泊利用経験者は5%だったが、今回は13.8%と8.8ポイントの増加となった。
本調査により、民泊を宿泊先として利用するユーザーはこれまで訪日外国人が中心となっていたが、昨今の民泊に対する認知度の高まりを受けて日本人の間にも着実に民泊が浸透していることが明らかになった格好だ。
一方で、日本人の利用者は増加してはいるものの、13.8%と未だ20%に満たない数字であり、日本人の民泊利用はまだ一部の層に留まることがわかる。
「価格の安さ」が民泊を選ぶ理由に
なぜ民泊を利用したのか、との質問に対し約70%が「値段が安い」と回答し、ホテル等の予約ができなかった・長期滞在に便利他の理由を圧倒している。民泊の魅力は、ホテルに比べ安くてよい施設に宿泊できる、との点にあるが、利用者はまさにその魅力を背景に民泊を宿泊先として選択し始めているようだ。
ホスト不在の丸ごと貸し型民泊について、希望の利用シーンは「家族旅行」が約66%と最も高かった。丸ごと貸し型との前提ではあるものの、家族旅行において民泊の利用が選択肢として入りつつあるようだ。
また国内の避暑地(軽井沢、清里など)での利用希望は63.3%と多く、更に国内の緑・自然豊かな地域での利用希望も44.6%となっており、国内避暑地等の自然豊かな地域において、民泊に対する潜在的ニーズが非常に高いと言えそうだ。
国内の民泊市場が急拡大しているが、現状は民泊利用の殆どが訪日外国人観光客となっている。今回の調査では、価格面のメリットが理解され旅行の際に民泊を宿泊先として利用するという選択肢が日本人の間で浸透しつつある実態が明らかになった。また丸ごと貸しの民泊については、国内の家族での利用のニーズが非常に高いことが判明しており、今後別荘地等での民泊利用の可能性が伺える。