観光庁は5月17日、2018年に日本を訪れた訪日外国人が、4月25日の時点で過去最速の累計1,000万人を突破したと発表した。これは年間3,000万人のペースで、早くも年間の訪日外国人数で記録更新が濃厚になってきた。
なお、訪日外国人数1,000万人の大台突破は、過去最高の2,869万人を記録した2017年より18日早く、4月での突破は初めての偉業となる。
日本政府観光局(JNTO)が17日発表した1~4月累計の「訪日外国人旅行者数」は1051万9,300人で、前年同月比15.4%増。4月としては290万700人で前年同月比12.5%増となり、17年7月の268万人を大幅に上回る単月の最高記録となった。
発表によると格安航空会社(LCC)を中心とした日本路線が増加したほか、桜など春の魅力を訴求した訪日旅行プロモーションの効果も相まって特に東アジア地域が高い伸び率を見せたとしている。
19年は日本で分散開催されるラグビーのワールドカップ、東京五輪・パラリンピックのプレシーズンにあたり政府目標である2020年までの訪日旅行客4,000万人の達成に向けての見通しは明るい。
インバウンドの国・地域別では中国が最多で韓国が続く
4月のインバウンドを国・地域別に見ると、最多が中国の68万3,400人(前年同月比29.2%増)で、韓国63万8,500人(同15.1%増)と続く。また単月として過去最高となったのは、台湾、タイ、フィリピンなどの7ヶ国・地域で、ベトナムやロシアでは約30%増となっている。
ただ訪日外国人数を押し上げているのはこれまでと変わらず韓国と中国で、引き続き二ケタ成長を維持し続けている。
【4月の各国・地域のインバウンド数の記録ラッシュ】
▽単月として過去最高(7カ国・地域)
台湾:47万人(前年同月比13.7%増)
タイ:14万8,600人(同7.2%増)
フィリピン:6万3,900人(同3.0%増)
フランス:4万4,000人(同17.6%増)
ベトナム:5万300人(同29.2%増)
インド:1万7,700人(22.3%増)
ロシア:1万2,400人(同37.3増)
▽4月として過去最高(7カ国)
韓国:63万8,500人(前年同月比15.1%増)
中国:68万3,400人(同29.2%増)
シンガポール:3万7,600人(同6.3%増)
マレーシア:4万9,200人(同14.0%増)
豪州:5万7,400人(同2.1%増)
米国:14万7,000人(同4.2%増)
イタリア:1万7,800人(同10.9%)