調査・コンサルティング企業の株式会社J.D. パワー ジャパンが公表した「2019年ホテル会員プログラム顧客満足度調査」によると、ロイヤルティ会員プログラムの総合満足度で第1位に Marriott Bonvoy だったと発表した。
本調査は日本全国のホテルグループ・チェーンで展開される 74 の会員プログラムを対象に、過去1年間で最も直近に利用した会員プログラムの利用実態や満足度を明らかにする調査で、年に一回公表している。
本調査では、会員プログラムはチェーンホテルを中心に多数導入されているが、直近で利用した会員プログラムにおいてポイントを交換をした経験がある加入者は全体の 36% に過ぎず、残り3分の2の会員はポイント交換をしたことがないことがわかった。
一方で、ポイント交換をしたことがない人の総合満足度が、609 ポイントであるのに対し、ポイント交換したことがある人の総合満足度は 675 ポイントで、ポイント交換の利用有無が顧客満足度に大きな影響を与えているようだ。
また、会員プログラムは宿泊意向にも影響を与えており、「会員制度に登録しているホテルにできる限り宿泊したい」という質問に対し、「あてはまる」「まああてはまる」と回答した割合は交換経験者で77%、未経験者では58%となり、満足度のみならずリピートの宿泊意向にも影響を及ぼしていた。
ポイント交換をしたことがない理由については「特典と交換できるほどのポイントが貯まっていない」が 68% と高いが、会員プログラムによってこの割合は 50% 台から 80% 台までのばらつきが見られる。これについて同社はポイント制度や還元率に違いがあるためだと説明している。
調査では、各ホテルブランドは会員プログラムを展開し、宿泊者への浸透も進んでいるが、ポイント制度については必ずしもうまく満足度向上に寄与しているとは言えない状況であり、会員にとって利便性の高いポイント制度の構築が重要なカギのひとつとなると分析した。