京都市の門川市長は14日、観光地のイメージを守るために営業場所や日数などを自治体が独自に民泊を規制できるような要望書を厚生労働省に提出したとNHKが報じた。
厚生労働省は現在、住宅の空き部屋などを有料で貸し出す「民泊」への新規参入を後押しするため、営業日数の上限を設けた上で、旅館業法では認められていない住居専用地域でも営業を認めるほか、現在の許可制に加えて届け出制も導入するなど規制緩和に向けて検討を進めている。
これについて門川市長は、「市内では無許可の民泊が横行し、集合住宅を中心に騒音などの苦情が相次いでいる。適切に規制しないと、トラブルが起きて観光地のイメージの悪化につながりかねない」と述べた。
提出した要望書では、全国一律ではなく、営業場所や施設の管理方法、営業日数などについては自治体が独自に規制できるようするほか、立ち入り調査など自治体の権限についても強化するよう要求している。
京都市では、訪日外国人を中心とした宿泊客が増えることから「京都市宿泊施設拡充・誘致方針(仮称)」素案について市民意見募集を実施。
市民から寄せられた意見には「違法民泊については厳しく取り締まってほしい」「住居専用地域での民泊設置に反対する」「集合住宅内での民泊は禁止してほしい」という厳しい意見が寄せられていた。
厚生労働省は、今回の要望を踏まえて、関係省庁と協議したうえで、来年の通常国会に必要な法案を提出するという。
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