新型コロナウイルスの感染が全世界で広がる中、マリオットやハイアットなどホテルチェーン大手各社は、ウィズコロナ時代を見据え、新型コロナウイルスと折り合いを付けながら営業を継続するための新衛生基準を発表した。
ホテルチェーン世界大手のマリオット・インターナショナルはこのほど、新型コロナウイルス感染症対応として「グローバル・クリーンリネス・カウンシル」を設立すると発表。
グローバル・オペレーション担当チーフグローバルオフィサー、レイ・ベネット氏を筆頭に、ハウスキーピング、エンジニア、食品安全などマリオットの様々な分野のシニアリーダー層が集められ、社内外のエキスパートによる知識のインプットを実施。
感染リスクを最小化し、宿泊客と従業員双方の安全を強化するよう、グローバルホスピタリティの清潔基準や規範、あり方に対しさらに高い基準を確立していく。
マリオットはウイルスの拡散防止対策として、ホテル全体の表面部分の殺菌用に医療施設水準の消毒剤を噴射できる静電噴霧器をはじめ、今後数カ月に渡り最先端のテクノロジーの導入を予定する。
静電噴霧器は、米国疾病対策予防センター(CDC)および世界保健機関(WHO)が推奨する最高度の消毒剤を使用。また、客室のカードキーや従業員が共有する機器を消毒するため、紫外線技術のテストも行っている。
レイ・ベネット氏は「お客様を安全かつ清潔なホテル環境へとお迎えできるよう、当社は最善を尽くしている」と述べ、ウィズコロナ時代に向けた新しい取り組みを行っているようだ。
ハイアット、新衛生対策「グローバルケア&クリーン」発表
世界有数のホテルグループ、ハイアットホテルコーポレーションも、新型コロナウイルス感染症のパンデミックに鑑み、ウィズコロナ時代の新衛生対策となる取り組み「グローバルケア&クリーン」を発表。
ハイアットは、衛生的で安全かつ健康的なホテル環境を構築するため、実践に基づく清掃、消毒、感染症予防プログラムを通じて、GBAC STAR™認証の取得を目指す。GBACは国際安全衛生センター(ISSA)の一部門で、病原性微生物による脅威の分析と緩和における専門家集団で構成されている。
ハイアットは、世界中に 900 以上あるホテルでのきめ細かなトレーニングを含むGBAC STAR™認証取得の取り組みを発表した初めてのホテルブランドとなる。さらに、これを補完するため、第三者による監査と定期的な内部監査を行う予定だという。
また、「グローバルケア&クリーン」の一環として 2020 年 9 月 まで、衛生管理者として再トレーニングを受けたスタッフをハイアットの各ホテルに最低 1 名配置する取り組みも実施する。ハイアットは、新型コロナウイルス感染予防対策として、従業員と宿泊客の安全を確保するために、新たな作業手順やトレーニングを開発し続けていくと締めくくった。