Airbnb創業から10年、そしてAirbnb日本語版(airbnb.jp)開始から5年ー

民泊業界は、6月15日に施行される住宅宿泊事業法で「新しいステージ」に入りました。Airstair(エアステア)では2008年、Airbnbの前身となる「AirBed & Breakfast」開始からAirbnbリブランディング後の急成長期を経て、住宅宿泊事業法施行までに至るまでの歩みを「民泊10年の歩み」としてまとめました。

2014年から民泊市場を見続けてきた本メディアAirstairがこれまでの10年を振り返ります。

 

一目でわかる「民泊10年の歩み」

 

 

2008年 民泊仲介サイトのAirbnb創業

Airbnb(エアビーアンドビー)は、2008年にサンフランシスコで家賃調達のためブライアン・チェスキーとジョー・ゲビアの2人が自宅にエアベッドを置き、部屋を人に貸したことから始まった。

その後、SXSW2008、民主党全国大会などの大型イベントで発生していたホテルの客室不足に応えるソリューションとして徐々に予約数を増やす。2009年に現在のAirbnbに社名を変更し貸し出す部屋をアパート、一軒家、バケーションレンタルに拡大した。

 

2013年 Airbnb.jp 日本語版オープン

出典:Webarchive

2011年夏、Airbnbはドイツオフィス開設で世界進出を開始し、日本版となるAirbnb.jpもオープン。民泊物件の調査を手がけるメトロエンジン株式会社のメトロデータによると、2014年末時点で民泊物件は全国に4,000件程度しかなかった。

 

2014年 Airbnb リブランディング

出典:Webarchive

Airbnbは2014年に、青を基調としたロゴからピンクを基調としたロゴへとリブランディング。2015年には、日本のAirbnbリスティングに宿泊したインバウンドゲストの数は約130万人を超えるなど、日本でも急成長を遂げはじめる。

 

2015年 京都市 民泊対策プロジェクトチーム設置

京都市は、2015年11月、観光や衛生、消防などの担当職員で「民泊」対応のプロジェクトチーム(民泊対策PT)を発足。同チームでは、インターネット上に公開されている民泊の実態調査を行い、旅館業法などの法令に基づいて運営されていない場合は指導を行った。

まだ民泊に対する認知度も低い中、民泊に対する取り組みを強化していた京都市は、その後も民泊に関する苦情や相談を受け付ける「民泊通報・相談窓口」の開設や行政指導など全国に先駆けた取り組みを行っていた。

《関連記事》京都の民泊に対する規制強化まとめ

 

2016年 大田区 特区民泊事業スタート

国家戦略特別区域法に基づく旅館業法の特例制度を活用した民泊である特区民泊が全国で初めて東京都大田区でスタート。当初は「6泊7日以上」のゲストしか受け入れられない点がネックとなっていたが、後に「2泊3日以上」に緩和された。

条例施行日最低滞在日数認定施設数 
大田区2016年1月29日2泊3日52施設316居室
大阪府2016年4月1日2泊3日8施設15居室
大阪市2016年10月31日2泊3日651施設1899居室
北九州市2016年12月20日2泊3日2施設8居室
千葉市2017年9月20日2泊3日1施設1居室

出典:国家戦略特区 特区民泊について 5月29日版

 

2017年 住宅宿泊事業法案が可決、参入相次ぐ

自宅の空き部屋などに旅行者を有料で宿泊させる民泊に関する法案「住宅宿泊事業法案」が6月9日の参院本会議で賛成多数で可決し、成立。住宅宿泊事業法の成立に伴い、Airbnb やHomeAwayなどが声明を発表した。

法案成立を受け楽天とLIFULLは、共同で新会社「楽天LIFULL STAY株式会社」を設立し民泊事業に参入することを発表。2018年6月15日の法施行に向け、多く大手企業による民泊市場への参入の発表が相次いだ。

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Airbnb 違法民泊一斉削除・強制キャンセル

民泊仲介サイトのAirbnb(エアービーアンドビー)は6月1日に観光庁から発出された違法物件の宿泊予約取り消しや適法民泊への予約変更を求める通知を受け、6月2日に無許可の民泊物件を検索結果から全削除。

全削除対応前までにすでに宿泊予約が入っている予約分については、Airbnbによる強制キャンセルなどはなくそのまま現状維持となる方針が明らかになっていたが、一転して6月15日から6月19日までの宿泊予約を強制キャンセルすることを明らかにした。

これにより日本全国の民泊物件数は急減したほか、ゲストによっては約1週間前の強制キャンセルとなり大きな影響が出た。

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2018年 住宅宿泊事業法に伴う届出受付開始

民泊制度運営システムを利用した届出受付が3月15日にスタート。住宅宿泊事業法に基づく届出や申請、報告などの手続きをインターネットを通じて行うことができるようになる。6月15日に、住宅宿泊事業法施行へ。

 

2018年6月15日 住宅宿泊事業法施行

住宅宿泊事業法(民泊新法)が2018年6月15日に施行され、民泊新法での届出を行った物件は6月15日以降民泊の営業を行うことができるようになった。



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