Airbnbなどの民泊やその他のインバウンドビジネスでは世界各国から訪れる旅行者への多言語対応が欠かせない。従来であれば外国人スタッフを雇い入れるといった対応しかできなかったが、技術は進化しリアルタイムで多言語翻訳するサービスも登場してきた。
そこで今回はAirbnbなどのインバウンドビジネスでゲスト対応に利用できそうな翻訳サービスをご紹介していく。
AR翻訳機能も搭載した「Google翻訳」
Goolgle翻訳は昨年、ニューラルネットに基づく機械翻訳 (Neural Machine Translation) を導入し、その翻訳精度を大幅に向上させた。文章をパーツに分解して翻訳するのではなく、ひとつの文として扱いコンテキストを把握することで、より正確な訳語の候補を見つけることができるようになったという。
Google翻訳はアンドロイドやiPhone向けにアプリ( Android 版 / iOS 版)の提供も行っておりインストールすることで、入力したテキストを103の言語間で翻訳できる他、外国語の言葉をそのままアプリに手書き入力することで翻訳することもできる。
また音声入力でアプリに会話を聞き取らせたものをリアルタイム翻訳する機能も搭載している他、インターネット接続がなくてもオフラインで翻訳することもできる。
特に驚きの起動がスマートフォンのカメラでかざすだけでリアルタイムで翻訳するWord Lens機能(AR翻訳機能)だ。Google 翻訳アプリを立ち上げ、カメラモードに切り替えたあとに翻訳したい文字にスマートフォンをかざすと、自動的にテキストを検出し、翻訳結果を対象の文字に重ねて表示してくれる。
Word Lens は現在、中国語、フランス語、スペイン語等の約30言語に対応していることから、ゲストにGoogle翻訳をインストールをおすすめするといった方法もできそうだ。
ウェアラブル音声翻訳デバイス「ili」(イリー)
「ili(イリー)」とは株式会社ログバーが提供するウェアラブル音声翻訳デバイス。スティック状の翻訳機であるため、首からネックレスのように下げて装着できるほか、ポケットに入れて持ち歩くこともできる。
イリーは本体に内蔵された高性能翻訳チップで処理しているため、インターネットにつながっている必要がなく、通信中の待ち時間もない。
またイリーは、専用アプリを経由しログと音声をサーバーへ収集、繰り返し機械学習させることで翻訳精度の向上が期待できる。使用を繰り返せば繰り返すほど翻訳精度が向上するほか、オリジナル辞書に頻出用語を追加することもできる。
なお法人向けのレンタルサービス(ili for Guest)もスタートさせており、こちらを利用すると1ライセンス3,980年で利用することが可能だ。
リアルタイム翻訳が追加されたSkype
Microsoft Translatorの音声翻訳が日本語に対応し、AI を活用した日本語の音声リアルタイム翻訳機能がSkypeで利用できるようになった。
日本語サポートのスタートにより、日本人は、既にサポートされている 9 言語(アラビア語、中国語(マンダリン)、英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、ポルトガル語、スペイン語、ロシア語)を話せる人々と、リアルタイムに対話ができるようになる。
ただサービス開始時点ではスマホアプリには対応していないためSkype翻訳を利用する場合は、Skype for Windowsデスクトップ、Skype for Web、またはSkype for Windows 10にサインインする必要がある。