シンガポールの最高級ホテルとして知られる「ラッフルズ・ホテル(Raffles Hotel)」は、高級シェアオフィスを展開する「ザ・グレート・ルーム(THE GREAT ROOM)」のシェアオフィスをホテル内に併設する方針であることが明らかになった。
ラッフルズ・ホテルは、シンガポール建国の父、トーマス・スタンフォード・ラッフルズ卿にちなんで名付けられたホテルで、シンガポールを代表する名門ホテルとして知られる。
6つ星ホテルのラッフルズ・ホテルは、2017年2月から段階的な改装工事を行っており2019年半ばに営業再開を予定しているが、リニューアル時にホテル内に新設するのがシェアオフィスのTHE GREAT ROOMだ。
THE GREAT ROOMは、2016年に誕生した高級シェアオフィスで、シンガポールやバンコク、香港などでサービスを展開。シンガポールにあるTHE GREAT ROOMのシェアオフィスの月会費は、専用オフィスとして利用する場合で2500シンガポール・ドル(約20万3000円)。
専用オフィス以外にも、1日の営業時間のみ利用できるデイパスやバーチャルオフィスなどのプランも利用できる。
THE GREAT ROOMは、一般的なコワーキングスペースとは異なり、ホテルのラウンジのような高級感あるインテリアや家具を取り揃えているのが特徴で、20歳未満の若い起業家ではなく、一定の成功を収めた起業家を対象としている。
「アコーホテルズ」もコワーキング併設ホテルを拡大
欧州最大級のホテルチェーンAccorHotels(アコーホテルズ)は、コワーキングブランド「NEXT DOOR」の成長を加速させるため、不動産会社のBouyguesとジョイントベンチャーを2017年に設立。
2019年3月に、アコーホテルズは「NEXT DOOR」を「Wojo」にリブランディングし、ホテルや鉄道駅、空港などでWojo コーナー、Wojo スポットの開発を進め、ヨーロッパ最大級のコワーキングネットワークを構築する方針を発表した。
新しいプロダクト及びサービスとなるWojo スポットは、2022年までにアコーホテルズ内を中心に1000カ所以上の場所で展開を予定。Wojo コーナーは、アコーホテルズブランド傘下のメルキュール パリ モンマルトル内にすでにオープン。
2019年4月以降は、パリやフランス周辺でもオープンし、2022年までにはヨーロッパを中心に100以上の場所でオープンを予定している。
ビジネスの商談スペースとしてホテルのラウンジが利用されることは少なくない。ホテルとコーワキングスペースやワークスペースとの相性はよく、今後もワークスペースを併設する宿泊施設は増えていくことになりそうだ。