Airbnbと、TSUTAYA事業を中心としたエンタテインメント事業を展開するカルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社(CCC)は5月27日、パートナーシップ契約を締結したと公表した。
両社は同日、「日本流のホームシェアリング」を啓発するための特設サイトAirbnbホストナビをリリース。新規ホストの登録でTポイントを付与するキャンペーンもスタートさせている。さらに、5月27日より代官山T-SITE、5月31日よりSHIBUYA TSUTAYAにおいて、店舗全体を使ったAirbnbのプロモーションを実施する。
また、Airbnbを利用して自分のお部屋を提供することを検討する人を対象に、全国各地のTSUTAYA店舗でAirbnbホスト説明会を開催する。
今後の展開を勝手に予想してみた
パートナーシップ締結による具体的な施策はこれから検討をはじめるようであるが、今後の展開として考えられることを勝手に予想してみる。
鍵の受け渡し代行
日本国内で1461店舗(2013年12月末)を展開するTSUTAYA。全国各地にある店舗を活用した施策としてあげられるのが「鍵の受け渡し代行」だ。Airbnbなどの民泊では鍵の受け渡し方法で問題となることが多く、そのような課題を解決するサービスが続々登場している。
ただその店舗数は非常に限られ、現在は新宿駅や渋谷駅などの主要駅にしか店舗がない。全国各地に店舗を持つTSUTAYAであれば、鍵代行サービスを全国展開できるのも魅力だ。また鍵代行サービスでは事前にホストから鍵を預かる必要があるが、そこまでスペースを取らずに運用することも可能ではないだろうか?
荷物預かりサービス
日本国内に多くの店舗数を持つTSUTAYAだからできるサービスとして予想できるのが訪日外国人向けの「荷物預かりサービス」だ。諸外国に比べコインロッカーが充実している日本ではあるが、一部の時間帯ではすべてのコインロッカーが埋まっているということが東京では起きている。
Airbnbは、ホテルとは異なりチェックイン前後で荷物を預かることができないことが多い。東京駅には荷物預かりサービスがあるが、列ができるほどの大混雑になっていることもある。全国各地にあるTSUTAYAで荷物預かりサービスがスタートすれば、訪日外国人にとっても便利ではないだろうか?
鍵の受け渡し代行とセットで荷物の預かりも行えば、チェックアウト後に荷物を預けることもでき利便性は高い。しかし、訪日外国人は非常に荷物を持っていることが多く、収容スペースを確保できるかという点では難しそうだ。
とここまでAirbnbとCCCの今後の展開について予想してみたが、現実は「鍵の受け渡し代行」や「荷物預かりサービス」といったサービス展開というよりは、Airbnbホスト説明会など店舗を活かしたマーケティングにとどまるのではないだろうか。
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