アジアでオンライン旅行事業や投資事業を展開するエボラブルアジア(本社・東京都港区)は6月9日、不動産会社のAMBITION(本社・東京都渋谷区)と資本業務提携に合意したと発表した。民泊事業を強化するため、4億円の第三者割当増資を引き受ける。
資本業務提携は、AMBITIONが仕入れ・管理などを行う民泊物件に対し、エボラブルアジアの予約申し込みのプラットフォーム「AirTrip(エアトリ)」に掲載。エボラブルアジアの持つ旅行事業・訪日旅行事業のノウハウを生かし、AMBITION扱い物件をより強化して販売していく。
2020年東京五輪に向けて、インバウンド(訪日外国人)のさらなる増加が見込まれる。エボラブルアジアでは今後、AMBITIONが企画・開発していくインバウンド向け宿泊施設について、予約販売などの集客やIT管理面などのシステムも提供。業務提携より、結びつきを強固にした資本業務提携によって、より大きな相乗効果を図る。
エボラブルアジアは、AMBITIONの新株式(普通株式)を第三者割当で引受する。業務提携による事業シナジーなどが目的だ。資本業務提携の資本出資の内容は次の通り。
取得株式:337,200株
議決権比率:10.05%(割当後の議決権比率)
取得価額:399,919,200円
エボラブルアジアでは4月に、法的要件を満たした総合旅行サービスプラットフォームの「AirTrip」のサイト内に新設。掲全国の簡易宿所および特区民泊の物件を掲載している。5月には民泊最大手のAirbnb(本社・米国)と日本国内のホテル・旅館開拓に関する独占的な引受に関する業務提携した。今後も発展が予想される関連分野での事業拡大に向けて、両社で歩調を合わせていく。
画像はプレスリリースより
エボラブルアジアは2016年5月9日付で、AMBITIONと民泊物件の取り扱いで業務提携。AMBITIONが管理する民泊物件の宿泊予約を代行してきた。インバウンドの増加に向けて、政府も旅館業法の規制緩和に動きだした。6月9日には民泊新法(住宅宿泊事業法)が成立。2018年には民泊の本格解禁へ向けて機運も高まっている。このため、エボラブルアジアでは、AMBITIONとの一層の提携強化を推し進めた形だ。
AMBITIONは2007年に設立し、都心で若年層向けのマンションのサブリース事業を中心にしている不動産会社。サブリース事業の「かりあげ王」をはじめ、賃貸仲介事業、売買事業を展開している。最近では民泊事業にも積極的に進出しており、多様化する顧客のさまざまなニーズに対応することを事業戦略に掲げている。