米検索エンジン大手のGoogle(グーグル)は 12 月中旬、Android および iOS のスマートフォンで、リアルタイム通訳機能の提供を開始したことを発表した。
リアルタイム通訳機能は、従来 Google のスマートスピーカー「Google Home」でのみ利用できるサービスだったが、Android および iOS のスマートフォンでも利用可能になった。また合わせて対応言語数も従来の 29 か国語から 44 か国語へ拡大したことも明らかにしている。
現在利用可能な 44 の言語は、日本語を含む英語や中国標準語、アラビア語、ロシア語、フランス語、イタリア語、ベトナム語など。
リアルタイム通訳機能を利用すると、「OK、Google。ポルトガル語を通訳して」、または「OK、Google、ポーランド語の会話を手伝って」などとスマホに話しかけれることで、即座に Google が“リアルタイム通訳”を行ってくれる。なお、翻訳機能は Google アシスタントに統合されているため、追加で翻訳アプリをダウンロードする必要はない。
例えばドイツ語モードの場合、マイクに向かって母国語で「この料理にピーナッツが入っている?私はピーナッツアレルギーです」と言えば、スマホ画面をクリックなどすることなく、Google アシスタントがドイツ語にすぐさま翻訳してくれる。
また、リアルタイム通訳機能には応答案を自動生成する「Smart Reply」に準じた機能もあり、会話をサポート。会話を周囲にいる人に聞かれたくない場合は、スピーカーをオフにし、翻訳結果をテキストとしてのみ表示させることもできる。
リアルタイム翻訳サービスは他社からも複数発表されているが、すでに導入済みの iOS や Android端末に Google アシスタントを導入することで利用でき利用料は発生しないという利点は大きい。唯一の欠点は、オンライン上でしか利用できない点だけだ。
昨今、訪日外国人の増加でホテルのフロントでは、様々な国から訪れる宿泊客への対応が求められる状況になりつつある。Google アシスタントを活用することで、言語の壁を取り除くことができるようになりそうだ。