旅行需要喚起策の「GoToトラベルキャンペーン」を巡り、12 月 28 日から 2021 年 1 月 11 日まで全国で一斉に利用を一時停止することを受けて、Airbnb や Booking.com 等の海外 OTA で強制キャンセルが相次いで実施され、事業者と旅行者の双方で混乱が生じている。
政府は、新型コロナウイルスの全国的な感染拡大を受けて、12 月 28 日から 2021 年 1 月 11 日まで全国で一斉に GoToトラベルの運用を一時停止することを発表。新規予約の販売だけではなく、既存予約についても割引対象外となることが発表された。
これを受けて、国内外のオンライン予約サイト(OTA)や旅行代理店各社が GoToトラベルの全国一斉停止期間中の対応方法について発表を行っているが、OTA 各社により対応方法が大きく異なることが混乱の要因の一つともなっている。
Airbnb は、 GoToトラベルの全国一斉停止期間中を含む予約について、自動キャンセルとすることを発表し、すでに自動キャンセル対応※が実施されている。
GoToトラベルの運用停止が全国一斉停止より先行的にスタートする東京都、札幌市、大阪市、名古屋市、広島市でも、停止期間中の予約については Airbnb が自動キャンセル対応※を実施する。
※詳細は、「GoToトラベル x Airbnb ゲストのみなさまへ」をご覧ください
Booking.com も強制キャンセル対応を実施
また、オンライン旅行予約サイト大手の Booking.com(ブッキング・ドットコム)も、GoToトラベルの停止期間中の予約の自動キャンセルを実施した。
Booking.com で横浜市内のホテルを予約していた利用者によると、12 月 19 日深夜 0 時過ぎに、GoToトラベル停止期間中の予約をキャンセルする旨のメール通知が届き、同日朝 5 時過ぎに突然キャンセルされていたという。
12 月 19 日深夜 0 時過ぎに、キャンセル対象となる利用者に届いたメールでは、「GoToトラベル事業の適用がされないことを踏まえ、お客様のご旅行のご予約がキャンセル」となる旨を通知。キャンセル料は無料となるが、返金は「15 営業日以内」に確認できることが記載されている。
同日朝 5 時過ぎに Booking.com から届いたキャンセル通知メールでは「宿泊施設に直接お問い合わせください」との記載もあり、Booking.com による自動キャンセルに関する問い合わせが、宿泊施設側に直接向かう可能性も高い状況だ。
Airbnb や Booking.com など海外 OTA によるいずれの措置も、GoToトラベルの一時停止に伴う対応とはなるが、対象予約が自動キャンセルになっていることに気づかなければ、最悪の場合、当日フロントで予約がキャンセルされている事実に気づくことになる。
GoToトラベルの運用停止期間中での予約をすでにお持ちの方は、予約サイトにて予約状況や一時停止に伴う対応方法を再確認しておくと良いだろう。