京都市は、4月1日付で発令する人事異動および組織改編を発表し、民泊事業の審査を担当してきた医療衛生センターを再編することを明らかにした。
今年6月に施行される住宅宿泊事業法を見据え、民泊担当者を20名から26名に増員するとともに、旅館業法上の審査、住宅宿泊事業法上の審査、監査指導の3チームに再編する。
2015年から民泊対策を強化する京都市では、2017年に「民泊」対策に特化した専門チーム(18名)を設置し、違法民泊の問題解決や住宅宿泊事業法施行に向け増員を重ねてきた。
京都市には、2018年2月約6,200件の民泊物件が存在し、66.1万人が平均3泊の滞在で利用しているが、無届出の民泊物件に対する指導強化で合法物件は増えてきていると見られる。
京都市、簡易宿所が1年で1.5倍に急増
京都市内の旅館業法施設は、2015年以降簡易宿所が急増している。京都市が公表した旅館業施設数の推移によると、2017年度(12月末)の簡易宿所施設数は2,210件で、2016年度の簡易宿所施設数は1,493件から1年間で約2倍に増加した。
一方でホテルの総施設数は163(2015年度)から182(2016年度)へ微増、旅館は369(2015年度)から368と微減にとどまることから、簡易宿所の増加が目立つ。
京都市においては、民泊対策人員の増員と指導強化により簡易宿所を中心とした合法民泊がさらに増えるとみられる。
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