厚生労働省は、新型コロナウイルスの軽症患者や無症状者が療養する宿泊施設について、4 月 27 日 15 時時点における都道府県別の受け入れ可能な施設数や客室数などを公表した。
軽症者の受け入れができる受入可能室数は、35 都道府県で計 1 万 2090 室で、うち 7% にあたる 862 室は現在実際に使用されている室数。東京都、神奈川県や大阪府など 13 都道府県が指定されている「特定警戒都道府県」では、計 9330 室のうち794 室が入室中となっている。
非公表または公表に向け調整中となる未公開の都道府県を除き、公表された 35 都道府県では、受入可能室数が最も多かったのが神奈川県の 2282 室で、大阪府が 1565 室と続く。感染者が全国で最も多い東京都の受入可能室数が 1558 室、うち 193 室が入室中となっている。
神奈川県では、2,311 室の大規模ホテルのアパホテル&リゾート〈横浜ベイタワー〉で 4 月 20 日から新型コロナウイルス無症状者及び軽症者の受け入れを開始している。
大阪府では、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、軽症者の療養にホテルなどの宿泊施設を活用すると発表し、受け入れ可能な宿泊施設の一般募集を行っていたが、約 21,000 室の応募があったことを明らかにした。
大阪府によると、感染者の急増による医療崩壊を防ぐため、感染拡大に備えた医療提供体制・療養体制の整備が喫緊の課題となっており、「より多く」かつ「より早く」客室を提供できる事業者による協力を要請。結果として、98 事業者から 202 施設、約 21,000 室にものぼる応募数があった。
加藤勝信厚労相は、4 月 24 日の記者会見で、埼玉県で自宅療養中だった軽症患者が相次いで死亡した事例を受け、原則として軽症者や無症状は宿泊施設で療養する運用に切り替える方針を示していた。