2月 16 日に民泊ビジネスへの参入を表明していたP社は、同社子会社が行う民泊関連事業に関する取組みから撤退することを発表した。
同社は、大阪府や東京都大田区で民泊条例が制定されたことを受けて、「法令に適合した民泊サービスの事業開発」として特区民泊の認定物件を利用した民泊の運用やリノベーションの提案業務、また「民泊関連サービスの開発」として民泊運営希望者へのオペレーション業務や清掃メンテナンス業務、運営代行業務などに取り組むことを発表していた。
民泊条例の制定を受けて多くの企業が民泊ビジネスへの参入を発表しているが、民泊事業の撤退は初の事例と見られる。
民泊撤退に至った経緯とは?
発表によると「6月2日に、P社子会社が運営支援等を行っていた運営者に対する旅館業法違反の被疑事件の一環で警視庁による捜査(捜索・差押)が実施」されたという。
民泊参入時には法令遵守を第一に民泊事業拡大を推進しようと取り組みをスタートさせたばかりであったが、民泊参入発表から4ヶ月で撤退することになってしまったようだ。
民泊撤退が増える可能性も
今回の撤退事例では、P社の子会社が運営支援等を行っていた民泊運営者が旅館業法違反の被疑事件の一環で、同子会社に対して警視庁による捜査(捜索・差押)が実施されたことに起因する。
同子会社による「運営支援」の詳細はわかっていないが、民泊の運用代行を専門にする会社は数多くあり、今後同様の事例により撤退する企業が現れる可能性は十分にある。